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オオミノガとオオミノガヤドリバエ


オオミノガ(チョウ目ミノガ科)はミノムシの代表種で、冬の風物詩として親しまれているが、幼虫は茶や果樹などを加害する害虫でもある。
1990年代に中国より偶発的に侵入したオオミノガヤドリバエNealsomyia rufellaに高率で幼虫が寄生され、全国的に絶滅するのではないかと懸念されるほど個体数を減じた。我々の調査により高知県においてもオオミノガはオオミノガヤドリバエにより高率で寄生されていることが確認された。一方、このオオミノガヤドリバエに寄生する寄生蜂もキアシブトコバチを始め数種類が発見され、またハエトリグモなどもオオミノガヤドリバエを食べていることも観察できた。このようにオオミノガヤドリバエも寄生バチなどの天敵に攻撃されており、オオミノガヤドリバエの個体数も抑制されている可能性が示されている。しかし、以前に比べるとオオミノガ個体数は絶滅とまではいかないが、確実に減少しており、ミノムシを知らない子供たちが増えていく可能性は否定できない。



オオミノガの越冬幼虫(ミノの大きさ4−5cm) オオミノガと間違えやすいチャミノガの越冬幼虫(ミノの大きさ3cm程度) オオミノガヤドリバエ成虫 ミノムシが食べている葉に微小な卵を産み付け、ミノムシが葉と一緒に卵を食べると、ミノムシのお腹の中でハエの幼虫が孵化してミノムシの体内を食べる。

ミノの中でミノムシ幼虫を食べ尽くした後、幼虫から出て蛹(囲蛹という)になったオオミノガヤドリバエ。多いときは一つのミノの中に100個以上の囲蛹が見つかることも。 オオミノガヤドリバエの囲蛹から脱出したキアシブトコバチ。高知県内ではオオミノガヤドリバエに寄生する8種類の寄生バチが発見できた。 羽化直後のオオミノガヤドリバエ成虫を食べるハエトリグモの一種。


高知県下各地で採集したオオミノガの成虫羽化率とオオミノガヤドリバエによる寄生率の1999年から2003年までの変動。2000年には寄生率が90.3%、オオミノガの羽化率はわずか1.1%であったが、2001年以降はオオミノガの羽化率は45%、オオミノガヤドリバエの寄生率は60%程度と、安定してきていることが分かる。
 


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