学生のみなさんへのメッセージ(4/25/2007)

高密度物質の正体やいかに?
物質を際限なく圧縮していきますと、超流動相、固相など、多彩な相状態が次々に出現します。当研究室では、このような相転移現象を理論的に研究することにより、高密度物質からなる系(原子核や中性子星)に見られる多彩な現象の本質にせまろうとしています。2006年度に創設されたこれからの研究室ですが、その土台づくりには皆さんの協力が不可欠ですので、興味のある方は是非研究室活動に参加してください。

中性子星は高密度物質の実験室!?
主な研究テーマは、核物質における相転移と中性子星、核物質の状態方程式とRI(放射性同位元素)ビーム実験、クォーク物質のカラー超伝導についてです。これらのテーマには、基本的なことでもわかっていないことが多くあります。たとえば、重力崩壊型超新星爆発のあとに残された中性子星のなかには、原子核が球状に近い通常の形状をとらず、棒状や板状、穴があいたような構造をもつ領域があると予想されています。予想を確かなものにするには、中性子過剰な核物質の状態方程式をよりよく知る必要があるのです。さらにこのような物質状態は、中性子星において観測されている諸現象とからみます。中性子星がしばしば「高密度物質の実験室」と呼ばれる所以です。

いま原子核がおもしろい!
理化学研究所においては、稼動したばかりのRIビームファクトリーにおいて、未知の中性子過剰原子核に関する基本データがとられる予定です。これは核物質について新しいことを知る絶好の機会となります。興味のある方はいまがチャンスです。

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