高知大学理学部理学科生物科学コース 植物生態学研究室(植生研)
Laboratory of Plant Ecology, Faculty of Science, Kochi University

植生学会第20回高知大会(平成27年10月10日〜13日)
会場周辺の観察スポット

 会場周辺の自然観察スポットをご紹介します.現地研究会では時間の都合上,ご案内することができませんので,お時間に余裕のある方は是非足を延ばしてみてください.現地へのアクセスの詳細は大会ホームページをご覧ください.
 大会HPはこちら

1. 高知県立牧野植物園
2. 暖温帯の市街地近郊に残存する半自然草地
3. 蛇紋岩地の植生





1. 高知県立牧野植物園

 高知県が生んだ植物学者・牧野富太郎博士の業績を顕彰する施設です.起伏を活かした約6haの園地には,土佐の植物生態園や50周年記念庭園,温室,薬用植物区が整備されており,博士ゆかりの野生植物など約3,000種類を観察することができます.大会期間中には企画展「恐竜時代の植物たち ドクター・マキノと行く太古の森の植物採集!」が開催されています.また10月10日(土)には水上園長による「水上園長と歩く!園内薬草観察ツアー」も開催されます(11:00~11:45,13:30~14:15, 当日先着受付順20名程度)
 現地へのアクセスの詳細は,牧野植物園のホームページもご覧ください.





2. 暖温帯の市街地近郊に残存する半自然草地

 高知市の中心部に位置する皿ヶ峰には,約20 haに及ぶ半自然草地が残存しています.かつて採草地として利用されていたころには約43 haのススキ型草地が広がっていました.採草地としての利用が途絶えた後は,数年に一度発生する山火事によって草地植生が維持されてきました.皿ヶ峰では,約350種の維管束植物が確認されており,絶滅が危惧される草原生植物も残存しています.10月上旬には,シラヤマギクやアキノキリンソウ,オミナエシ,ツリガネニンジンなどの秋の草花を観察することができます. 現地では遊歩道が整備されており,約1~2時間程度散策を楽しむことができます.





3. 蛇紋岩地の植生

 四国の中央構造線より南側の地域は,西南日本外帯に区分され,北から南へ三波川帯,秩父帯,四万十帯の地質が順に配列しています.秩父帯中には,蛇紋岩・石灰岩・花崗岩・変成岩類などからなる黒瀬川構造帯が断続的に分布しています.蛇紋岩は風化しても栄養に乏しく,乾燥しやすいきわめて未熟な土壌をつくるため,蛇紋岩地では植物の生育が悪くなります.高知大学から車で30分ほどのところの蛇紋岩の露出する日高村錦山公園や高知市鏡大利の新宮の森公園では,アカマツの疎林やトサミズキ・コツクバネウツギ・ナガバノコウヤボウキ・ガンピ・アキグミなどの生育する低木の藪や草地が成立しており,蛇紋岩地に特徴的に出現する植物(ヤナギノギク・ミシマサイコ・ムラサキセンブリなど)を観察することができます.どちらの公園でも遊歩道が整備されており,約1~2時間程度散策を楽しむことができます.

日高村錦山公園

高知市鏡大利の新宮の森公園