本研究室は1965年4月に栽培漁業学科の設立と同時に発足した。その起源は農学部農学科の発足当時の水産化学講座にさかのぼり、栽培漁業学科創設の核となった講座である。本講座初代のスタッフはそれまで農芸化学科で水産製造学講座を担当していた竹田 正彦助教授、高木 信助教授、示野 貞夫助手の3名であった。1968年1月に小畠 渥助手 (4月には講師) が着任、同年4月には初代スタッフが新設の水族栄養学講座に移るとともに、志水 寛教授、西岡 不二男助手が着任し、栽培漁業学科第1回入学生の卒論を指導することになり、実質的な本研究室の始まりとなった。
   1984年4月に西岡助手が中央水産研究所に転出、1985年4月に志水教授が京都大学へ転出したが、その後、1986年3月に伊藤 慶明が助教授として、また、1990年4月から森岡 克司が助手として着任し、教官3名が揃った完全講座に戻った。1992年4月に伊藤が教授に昇任 (農学部改組に伴う助教授の教授への振り替えによる)。1997年5月に森岡助手が講師に昇任、翌年2月助教授に昇任した。1999年3月に小畠教授が停年退官し、愛媛大学大学院連合農学研究科の専任教官として赴任するとともに、同年4月に久保田 賢が助手として着任した。異動の激しい新旧交代の20年となった。
   講座開設当初、水産化学と水産製造学の間の溝を埋め、漁獲物のより高度な利用技術の開発を目指した。1990年ごろから、栽培漁業学科の中での水産利用学研究室ということで、養殖魚の肉質、死後変化等も守備範囲に入れるようにし、また、1999年からは海洋深層水の食品利用に関する研究を行い、地域連携を図っている。