目で見てわからない不思議を科学する

高知大学農林海洋科学部の化学生態学研究室では生物と生物の関わり合いを分子レベルで研究しています。

生態学では生物-環境間あるいは生物間の相互作用について観察して考察しますが、化学生態学ではこの相互作用を観察するだけではなく、様々な分析手法で研究・考察します。たとえばモンシロチョウの幼虫はキャベツなどのアブラナ科の植物を食べますが、ナスやトマトあるいはイネなどを食害することはありません。

これは、植物にカラシ油配糖体が存在するとアオムシは自分達の食べる植物であると認識することで、初めて摂食行動を起こすためです。化学分析を行うとこのカラシ油配糖体は主にアブラナ科植物に含まれることから、アオムシはキャベツやダイコンを食害しますが、ナスやトマトを食害出来ないのです。

このように、目で見るだけではわからない不思議を解明するのが、「化学生態学」です。

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