四国沿岸域におけるシガテラをはじめとする魚毒が発生する可能性の検討 

日本沿岸海域における、熱帯・亜熱帯性の魚毒性食中毒のシガテラとパリトキシン様中毒の 原因微細藻類の分布や発生状況、さらにはどの様なときに発生し、毒を作るのかなどについて 解明することを目的としています。

これらの食中毒は、海藻付着性の微細藻類ガンビエール ディスカス属とオストレオプシス属(上図)により引き起こされると考えられていることから 、まず日本沿岸域のおけるこれらの分布や発生状況を明らかにすると同時に、これらの発生条 件や毒を生産する条件の解明を目指しています。さらに、(独)水産総合研究センター中央水 産研究所との共同研究により、原因藻や魚に含まれる原因毒の性状解析、さらにはこれらの 毒の同定・定量法を開発することを目指しています。これらにより、日本沿岸域における原 因藻の分布・動態の解明、ならびに魚類の毒化状況の解明により、食中毒発生の危険性を予 測して、食の安全に貢献することを目指しています。

これまでに、オストレオプシス属藻類について、日本沿岸域における分布調査を行った結果、 沖縄から本州四国沿岸域において、広く分布していることが明らかとなりました。さらにこれら は、様々な有毒グループから構成されていることも新たにわかりました(次図)。現在、それぞ れのグループの毒性や発生条件などに関する検討に着手しています。

 

 


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