投稿論文:エースで四番どころか,一人でピッチャーとキャッチャーやってるようなもんですわ。もう大変。


2023年
Yuasa, H.J.* (2023)
Metazoan tryptophan indole-lyase: Are they still active?
Comp. Biochem. Physiol. Part B 263, article #110801.


今回は,IDO/TDOとは別のトリプトファン分解酵素である,トリプトファン-インドール リアーゼ(TIL)を扱ってみました。
TILはトリプトファナーゼとも呼ばれ,トリプトファンをインドールとピルビン酸アンモニウムに分解する酵素です。
TILはバクテリア(細菌)に広く見られる酵素ですが,一部の後生動物からも見出されています。
これは遺伝子水平伝播(horizontal gene transfer; HGT)によると考えられており,近年の次世代シーケンサー解析量の増加に伴い,
バクテリアから後生動物へのHGTの例(TILも含む)の報告は増加しています。
一方で,細菌DNAの混入による誤同定がしばしばHGT頻度の過大評価に繋がっているという指摘もあります。
実際,HGTによる遺伝子獲得と,細菌DNAによる汚染を区別するのが難しいケースが多いのも確かです。
但し,HGTにより獲得された(と見なされる)遺伝子にイントロンが挿入されている場合は,後者の可能性はほぼ排除できると考えられます。

今回は遺伝子にイントロンが見られるNematostella vectensis(イソギンチャク:刺胞動物)とBradysia coprophila(キノコバエ:節足動物)のTIL,
及び,それらと高いアミノ酸一致率を示す2種の細菌TILを大腸菌で発現,それらの酵素パラメータを測定しました。
N. vectensisB. coprophilaのTILは反応速度(kcat値)は遅いものの,明らかなTIL活性を示しました。
また,後生動物TILのKm値は,一般的な細菌TILと比較してかなり低く,これは基質親和性が高いことを示唆しています。
L-Trp生合成経路を持つ細菌の細胞内L-Trp濃度は一般に高い反面,後生動物はL-Trpの生合成経路を持たず,故にL-Trpは後生動物の必須アミノ酸になります。
また,後生動物ではL-Trpはキヌレニン経路やセロトニン経路でも代謝され,タンパク質合成にも使われます。
従って,L-Trpの細胞内濃度は後生動物では一般に低く,TILが低いKm値を持つように進化してきたことは理にかなっています。
また,後生動物TILの低いkcat値は,既存のL-Trp代謝経路に影響を与えないための適応である可能性も考えられます。

B. coprophilaSphingobacterium daejeonenseTILsのキメラ酵素を解析したところ,B. coprophila TILの低いKm値は,
1残基の置換による偶然ではなく、複数の残基の協力的な効果によるものであることが示唆されました。
このことは、B. coprophila TILの分子進化の過程で、L-Trpに対する高い親和性が積極的に選択されたことを示唆していると考えられます。


2022年
Yuasa, H.J.* (2022)
Inhibitory effect of ascorbate on tryptophan 2,3-dioxygenase.
J. Biochem. 171, 653-661


実に20年ぶりのJ. Biochem.への投稿です。
昨年度のFEBS J.Yuasa HJ and Stocker R, 2011 FEBS J. 288, 4892-4904)で,アスコルビン酸(Asc)がIDO2の競合阻害剤として振舞うことを報告しました。
しかしながら,分子構造が大きく異なるAscとL-Trpが,どのようなメカニズムで競合するのかについてはサッパリ分かりません。
今回,ヒトTDO(hTDO)ではどうかを調べたところ,hTDOではカタラーゼ非存在下においてのみ,Ascが競合阻害剤として働くことが分かりました。
(カタラーゼ存在下では,Ascの競合阻害剤としての作用は消えてしまいます)
カタラーゼは直接的にも間接的(H2O2を介して)にもAscと作用する可能性があるのですが, Ascの酸化と競合阻害剤としての挙動には関係がなさそうでした。
どうやらカタラーゼの存在/非存在は, 素直にH2O2非存在/存在と見なして良さそうです。

hTDOはH2O2により活性化されることが知られており, その活性化メカニズムに関してはAimin Liu等(Fu et al., 2011 J. Biol. Chem. 286, 26541-26554)により
仮説が提唱されていました。簡単に説明すると,不活性型(FeIII)hTDOは,H2O2により,先ず Compound IIと呼ばれる4価のオキソ体(FeIV=O)へと酸化されます。
このCompound IIはカタラーゼ活性を持っており,一部はH2O2により還元されて不活性型(FeIII)に戻ります。
一方,Compound IIがL-Trpにより2電子還元されると,活性型のFeII-hTDOになり,酸素を結合,L-Trpをホルミルキヌレニンへと酸化開裂する訳です。
(実はAscは,不活性型FeIII-hTDOを直接,活性型FeII-hTDOへと還元もするのですが,H2O2存在下では, 上記の活性化経路が優勢になります)
さて,この活性化経路において,AscがH2O2同様,Compound IIを不活性型(FeIII)hTDOへと還元すると考えるとどうなるでしょうか。
Compound IIはカタラーゼ活性を持っており,Ascはカタラーゼやペルオキシダーゼの良い電子供与体になります)
Compound IIの還元において,Asc(不活性型FeIII-hTDOへ還元)と L-Trp(活性型FeII-hTDOへ還元)との間で競合が起きることになります。
即ち,Ascが競合するのは「還元剤としてのL-Trp」であり,「hTDOの基質としてのL-Trp」ではないのですが,両者は区別できません。
(基質としてのL-Trpの濃度を上げると,還元剤としてのL-Trpの濃度も上がってしまいます)
結果として,hTDOの最大反応速度([L-Trp] → ∞で定義)はAsc濃度によらず一定となり,これがH2O2存在下でのみ,
Ascが競合阻害剤として振舞うように見える「からくり」だと結論しました。

実際の反応系は複雑で(Ascは不活性型FeIII-hTDOを直接,活性型FeII-hTDOへと還元したりもする), Compound IIは分光学的に観察できないこともあり,
仮説的な議論が多いのは承知の上ですが,「H2O2存在下でのみ, AscがhTDOの競合阻害剤として振舞う」ことを説明できるスキームは他に考えつきません。
Aimin Liu等の提唱する活性化経路自体がまだ仮説の域を出ていませんが,本研究は彼等のスキームの信憑性を高める結果である,とも言えます。
「基質と阻害剤が活性部位に対して競合」すれば必ず競合阻害になりますが,「逆も真」ではないという,良い例だと考えます。

ちなみにIDO2では,Ascはカタラーゼ存在下でも競合阻害を示すので,このスキームをそのまま当てはめることはできそうにありません。
但し「Compound IIがAscのターゲットとなりうる」というアイデアは,使えるのではないかとちょっと考えています。


2021年
Yuasa, H.J.* and Stocker, R. (2021)
Methylene blue and ascorbate interfere with the accurate determination of the kinetic properties of IDO2.
FEBS J. 288, 4892-4904


IDO2は2007年に報告されたIDOパラログで,脊椎動物の祖先での遺伝子重複により生じた (Yuasa et al. 2015 FEBS J. 282, 2735-2745.)と考えられています。
これまで全ての脊椎動物から見出されているのですが,L-Trpに対するKm値が非常に高く,生体内では他に真の基質がある可能性も議論されてきたり,
中には「偽遺伝子である」と断言する研究者すら居りました(←実際に「とある学会」で,面と向かって言われましたわ)。
(ま,IDO2の分子進化速度はIDO1よりも遅いので,機能は不明ながらも,偽遺伝子ではないだろうとは思ってたんですけど…)
本論文では「実はIDO2のKm値は以前報告されていたほど高くはなく,生体内L-Trp濃度とそう差はない」ことを示しました。
(ということで,IDO2の生体内での機能は,やっぱりL-Trpの分解でしょう。14年来の謎が解決しました)

それでは「何故,以前報告されたKm値は非常に高かったのか」というと,IDOのin vitroアッセイ系自体に重大な問題があることが判明しました。
アスコルビン酸(電子供与体)とメチレンブルー(電子運搬体)は50年以上に亘り,IDOのin vitroアッセイ系における標準的な還元系として用いられてきました。
先ずアスコルビン酸ですが,電子供与体として働くと同時に,弱い競合阻害剤としても作用することが分かりました。
例えば,ヒトIDO2に対するアスコルビン酸のKiは4.9 mM, in vitroアッセイ系には20 mMで添加しますので,それだけでappKm値は5倍(理論値)ほどになります。
厄介なのがメチレンブルーで,10 uMの添加(20 mM アスコルビン酸と合わせて)で,Km値を更に増加させます(結果,各種IDO2のKm値は8〜117倍高く報告されていた,と)。

興味深いことに,メチレンブルーは基質(L-Trp)濃度が低いうちは阻害剤としての挙動を示しますが, 基質濃度が高くなると「反応促進剤」としての挙動も示しました。
問題は,メチレンブルーによる反応促進を受けると,酵素反応速度が100%を優に超えるようなのです。
どうもメチレンブルーは単なる電子運搬体ではなく,別の反応系を形成しているように思えます(目下,解析に挑戦中)。
この論文で最も影響を受けるのは,阻害剤開発分野かもしれません。
ある化合物(阻害剤?)でIDO活性の低下が観察されたとして,それが本当に酵素活性の阻害によるのか,或いはメチレンブルーの反応促進効果の阻害によるのか,
の区別をするのが難しいケースがありそうです。

あと,これまで還元剤非存在下では活性を示さないと報告されていたFe3+-IDOですが ( Basran et al. 2008 Biochemistry 47, 4752-4760),
TDO同様,弱いながらも還元剤非存在下で活性を示すことも分かりました。


2020年
Yuasa, H.J.* (2020)
A comprehensive comparison of the metazoan tryptophan degrading enzymes.
Biochim. Biophys. Acta - Proteins and Proteomics 1868, article #140247


L-トリプトファンからN-ホルミルキヌレニンへの反応を触媒する酵素として, トリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)と
インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)の2種類の酵素が知られています。
これまで主にIDOに着目して,その分子進化に関して研究してきましたが,今回は思い切ってTDOにまで手を広げ,網羅的に解析してみました。
本論文には結構な量のデータ(1.5年分くらい)を盛り込んでおり,(地味ながら)結構重要だと思われる複数の事柄が明らかになりました。

TDOの(in vitroにおける)活性測定において,メチレンブルーは必須ではないものの,活性を2〜40倍程度向上させる。
TDOにおいても,ヘム鉄を還元する為の電子供与体として,メチレンブルーは非常に優秀だと言えるかと)
TDOは生物種によらず,だいたい似たような酵素特性を示す (要するに,TDOは保守的な酵素だと言えるかと)
(但し,イソギンチャクTDOは例外的に基質親和性が低いことも判明しました)
・無脊椎動物TDOでは,アロステリック効果が観察される (脊索動物TDOと何故か襟鞭毛虫のTDOでは見られない)。
・一般に無脊椎動物IDOの基質親和性は低いが,カイメンのIDOと, ホタテガイの3つのIDOアイソフォームの内の2つ(IDO-IIDO-III)は,
 脊椎動物IDO1に匹敵する高い基質親和性/酵素活性を示す。
・これらの高活性(無脊椎動物)IDOでは,F2nd(F-helixの2番目の残基)のTyrと G9th(G-helixの9番目の残基)のHisが(高い基質親和性/酵素活性に)重要である。
といった所です。

さて,TDOIDO,進化的な関連は無い(パラログではない)と考えられていますが, (収斂進化の結果か)活性中心は非常に似ています ( Yuasa HJ (2016) FEBS J)。
ところが,ヒトIDOのG9thのSerは, TDOで対応する残基であるHisに置換できないことが報告されていました。
(例えばChauhan et al. (2012) FEBS JNienhaus et al. (2017) Biochim. Biophys. Actaなど)
ちなみに本論文でも実際にヒトIDO1のG9th/Hisを作成,反応速度が著しく減少することを確認してます。
一方で,上記の カイメンのIDOや ホタテガイのIDO-IIDO-IIIでは,G9thがHisになっています。
様々なIDOで変異体を作成してみた所,G9thをHisに置き換えて支障が出るのはヒトIDO1に特異的な性質であり,
一般にはIDOでも(脊椎動物IDO2や無脊椎動物の低触媒効率IDOなど),G9thはHisで置換可能,かつ触媒効率を向上させることが分かりました。
要するに,TDOIDOの活性中心は,これまで考えられてきた以上に互いに似ている,と言えそうです。

無脊椎動物の高活性IDOの生理的機能は不明ですが,カイメンには何故かTDOが見当たらない,という辺りに正解があるのかも…と予想してます。


2018年
Yuasa, H.J.*, Sugiura, M. and Harumoto, T. (2018)
A single amino acid residue regulates the substrate affinity and specificity of indoleamine 2,3-dioxygenase.
Arch. Biochem. Biophys. 640, 1-9.


パラロガスな遺伝子(産物)の間に見られる活性の違いは,それらのアミノ酸配列の違いに起因することは明らかですが,多くの中立な変異の中から,
活性に関わる残基を特定するのは意外に難しいものです。活性に重要な残基を効率的に絞り込む手法の1つとして,キメラ酵素の解析は有効だと考えます。
しかしながら,実際にキメラ酵素を作成してみると,一部のキメラが不溶化するなどのケースが散見されます。
原因は「一方の系統で中立な変異が,異なる(中立な)変異を蓄積してきた別の系統でも中立だとは限らない」からだと考えられます。
この問題を可能な限り回避するには「活性は異なるものの,出来るだけアミノ酸一致率の高い配列ペアー間でキメラを作ること」が望ましい訳です。
前作 [Yuasa, H.J. (2016) FEBS J. 283, 3651-3661] にて, (予想)祖先型配列は遺伝子重複してからの時間経過が短い分,互いに高いアミノ酸一致率を保っており,
キメラ酵素における不溶化などの不具合も起きにくいであろうと,「ツールとしての祖先型配列のキメラ解析への応用」を開発しました。

本論文は,奈良女子大の杉浦先生・春本先生とのコラボ第二弾で,上記の技術を使って,Blepharisma IDOsの基質親和性に関わる残基を特定しました。
繊毛虫の一種であるブレファリズマ(Blepharisma stoltei)は4種のIDOアイソフォーム(IDO-I〜IV)を持つのですが,IDO-IIIのみがL-Trpに対して高い触媒効率を示し,
他は低触媒効率IDOでした。一方で,IDO-Iは5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)に対して高い触媒効率を示し,接合フェロモンであるガモン2の生合成に
携わっていると考えられています [Sugiura, M. et al. (2017) Protist 168, 686-696]
IDO-Iと祖先型IDO-I/IV,IDO-IIIと祖先型IDO-II/IIIのキメラ解析を行い,IDO-IのAsn131,IDO-IIIのGlu132が各々の基質特異性に重要な事を特定しました。
特に,IDO-IV,および祖先型IDO-I/IVにおいて,対応残基(Gln125,Gln129)をAsnに置換すると,5-HTPへの触媒効率はIDO-Iと同レベルにまで向上しました。
IDO-IのAsn131とIDO-IIIのGlu132は同じ位置にアラインメントされ,この位置のアミノ酸残基を基質決定残基(SDR: Substrate Determining Residue)と名付けました。
Blepharisma IDOsでは,その基質特異性はSDR 1残基にてほぼ決定されているようです。


2016年
Yuasa, H.J.* (2016)
High L-Trp affinity of indoleamine 2,3-dioxygenase 1 is attributed to two residues located in the distal heme pocket.
FEBS J. 283, 3651-3661.


とうとう一人になってしまった!  長年,共同研究者として論文に参加してくれていたDr. Ballが,職を変えたのを機に,IDO研究からは足を洗ったとのこと。
特に英文校正は彼女に頼りっきりだったのですが,これからは論文を書く度に,校正料金の心配もせねばならなくなりました。今更ながら,もっと英語の勉強しとけば良かった。

キメラ酵素のシリーズを用いて,IDO1のL-Trpに対する高い親和性に重要なアミノ酸残基(distal-Tyr)を同定しました。
活性部位を絞り込むのに,キメラ酵素は効率的な手段ですが,実際にキメラ酵素のシリーズを作っても,一部が可溶化しなかったりするケースが散見されます。
つまるところ「相同性の低さ」がその原因であり(ある系統で「中立」な変異が,異なる変異を蓄積してきた他の系統でも「中立」だとは限らないから),
活性は異なるものの,可能な限り相同性の高い配列同士でキメラを作るのが吉だと考えられます。
ところが,そんな都合の良い現存種の酵素のセットは,まず見つかりません。では,過去に遡ればどうだろうか?
パラロガスな酵素の場合,各々の祖先型は,現存種の酵素同士よりも相同性が高く,それらを用いることにより構造障害による不溶化を避ける,
という,当たり前のようで,意外にも前例を見かけない手法を開発しました。 昨年のFEBS J.[Yuasa et al. (2015) FEBS J. 282, 2735-2745] と合わせて,
脊椎動物のIDO1のL-Trpに対する高い親和性は,遠位のSerとTyrの2残基でほぼもたらされている事を解明しました。


2015年
Yuasa, H.J.*, Mizuno, K. and Ball, H.J. (2015)
Low efficiency IDO2 enzymes are conserved in lower vertebrates while higher efficiency IDO1 enzymes are dispensable.
FEBS J. 282, 2735-2745.


これまで哺乳類のみから見いだされていたIDO1ですが,一部の魚類と(何故か)カメ類がIDO1を持つことが判明しました。
これにより,IDO1とIDO2は脊椎動物の祖先種で遺伝子重複により生じ,IDO1は多くの下等脊椎動物の系統で独立に失われたことが明らかとなりました。
またIDO2は,ほとんどの種でL-Trpに対するKm値が高い(> 1.8 mM)のですが,何故かトカゲのIDO2のKm値(約80 uM)は哺乳類のIDO1に匹敵する低さであることを見出しました。
ヒトIDO1の167番目のSer(distal-Ser)に相当する残基に着目したところ,哺乳類IDO1とトカゲのIDO2ではSerであるのに対し,トカゲ以外のIDO2では全てThrになっていました。
面白いことに,互いを入れ替えた変異体では,SerをThrにした場合はKm値は全てのケースで上がり,ThrをSerにした場合はKm値は必ず下がることが観察されました。
distal-Serのみで全てを説明できるわけではありませんが,高効率酵素(IDO1)への進化にdistal-ThrからSreへの置換が極めて重要であったことが示唆されます。
ちなみに初めてカラー図版を使った論文です。理由は…タダだったから。う〜ん,FEBS J,良い雑誌だね。

Yuasa, H.J.* and Ball, H.J. (2015)
Efficient tryptophan-catabolizing activity is consistently conserved through evolution of TDO enzymes, but not IDO enzymes.
J. Exp. Zool. (Mol. Dev. Evol.) 324B, 128-140.


思いのほか査読を通すのに苦労して,とうとう年を越してしまいました。
トリプトファンを分解(インドール環を酸素により開裂)する酵素として,IDOとTDO(tryptophan 2,3-dioxygenase)の2つが知られています。
TDOはほとんどの後生動物(多細胞動物)が持つのに対し,これまでIDO1は哺乳類のみから,IDO2は脊椎動物のみからしか報告されていません。
あまり知られていませんが(というより興味を示す研究者がほとんどいないというのが実情ですが),実は無脊椎動物にもIDOを持つ種が点在しています。
興味深いことに,TDOはどの生物のものもトリプトファンを分解するのですが,何故か無脊椎動物のIDOはトリプトファン分解能をほとんど示しません。
TDOはずっとトリプトファン分解酵素として進化してきたようですが,IDOがトリプトファン分解酵素になったのは比較的最近かも,という論文です。
では,無脊椎動物のIDOは何をしているのか,また,トリプトファン分解酵素になる前のIDOは何をしていたのか。現在の私の課題です。


2013年
Yuasa, H.J.* and Ball, H.J. (2013)
Indoleamine 2,3-dioxygenases with very low catalytic activity are well conserved across kingdoms: IDOs of Basidiomycota.
Fungal Genet. Biol. 56, 98-106.


昨年の子嚢菌IDOに続き,今回は担子菌(一般的にキノコの仲間)のIDOについて,網羅的に解析してみました。
結論から言うと,担子菌にも機能的なIDOと共に,ほとんど活性を示さない「低触媒効率IDO」が良く保存されていました。
本論文では,IDO(BNA2)遺伝子を破壊した出芽酵母株を利用して,生体内環境でのIDOアッセイ系を開発しました(詳しくは論文読んでね)。
このアッセイ系,「低触媒効率IDO」の真の機能を探るための切り札になる…といいなぁ,と密かに期待,次の作戦を練っています。


2012年
Yuasa, H.J.* and Ball, H.J. (2012)
The evolution of three types of indoleamine 2,3-dioxygenases in fungi with distinct molecular and biochemical characteristics.
Gene 504, 64-74.


昨年,コウジカビ(Aspergillus oryzae)には酵素特性の異なる2つのIDO(IDOα,IDOβ)が存在することを報告しましたが(Yuasa and Ball 2011. J. Mol. Evol. 72, 160-168.),
第3のIDO遺伝子(IDOγ)が見つかりました。コウジカビはユーロチウム菌綱(Eurotiomycetes)に分類されています。他の綱に属する真菌でも調べてみたところ,
真正子嚢菌は皆,基本的にα,β,γの3つのIDOを持つことが分かりました(トリュフの仲間(Pezizomycetes)はIDOα,IDOβの祖先型のIDOを1つだけ持つようです)。
このIDOγ,L-Trpに対する活性はほとんど示さないのですが,真正子嚢菌だけでなく,一部の担子菌や繊毛虫(テトラヒメナ)にもホモログが保存されています。
これだけ広く(かつ良く)保存されているからには,何らかの大切な機能を持っていると思われます。さて,何をしているのか。実に興味深い…とは思いませんか?



2011年
Yuasa, H.J.*, Ushigoe, A., Ball, H.J. (2011)
Molecular evolution of bacterial indoleamine 2, 3-dioxygenase.
Gene 485, 22-31.


1996年のインフルエンザ菌の全ゲノム解読から15年,現在,1600種類以上の細菌のゲノムが報告されています。
そのうち11種類(株)からIDO様遺伝子が見出されたので,それらについて比較生化学と分子進化の面から解析してみました。
興味深いことに,細菌のIDOは大きく2つのグループに分かれるようです(Group I bacterial IDOとGroup II bacterial IDO)
Group I bacterial IDOは基本的に活性も低く,様々な細菌門に点在していることから,何らかの海産生物から水平伝播により獲得されたものと推測されます。
他方,Group II bacterial IDOに属するGemmatimonas IDOは活性も高く,細菌オリジナルなIDOである可能性も示唆されました。

Yuasa, H.J.* and Ball, H.J. (2011)
Molecular evolution and characterization of fungal indoleamine 2, 3-dioxygenases.
J. Mol. Evol. 72, 160-168.


酵母(Saccharomyces cerevisiae)にはIDOが存在していることは以前から示唆されていましたが,その酵素特性は調べられていませんでした。
そこで今回,真正子嚢菌に属するコウジカビ(Aspergillus oryzae)も合わせて,IDOの酵素パラメータを調べてみました。
コウジカビには2つのIDO(IDOα,IDOβ)が存在し,このうちIDOαが酵母IDOの機能的ホモログと考えられます(キヌレニン経路を解してNAD+の生産を担っている)。
IDOβは発現量も少なく,基質親和性も低い(Kmが高い)のですが,反応速度は非常に速く,触媒効率はIDOαの数倍になります。
IDOαとIDOβの間には何らかの役割分担があると思われ,これは哺乳類の2つのIDO(IDO1とIDO2)の役割分担を解く鍵になるかもしれないと期待しています。


2010年
Yuasa, H.J.*, Ball, H.J., Austin, C.J.D., Hunt, N.H. (2010)
1-L-Methyltryptophan is a more effective inhibitor of vertebrate IDO2 enzymes than 1-D-methyltryptophan.
Comp. Biochem. Physiol. Part B 157, 10-15.


「IDO2はL-1MTではほとんど阻害されず,逆にD-1MTで強く阻害される」という Metz 等の報告(2007) に真っ向から対峙する論文です。
IDO2の基質はL-Trpで,D-Trpはほとんど反応しないのですから,阻害剤もD体よりL体の方が阻害効果が高いというのは常識的な結果です。
実は同じ2007年に彼等の別の論文で「モデル動物(マウス)のガンの治療にはL-1MTよりもD-1MTの方が効果が高い」という報告があります。
しかし,D-1MTはIDO1を阻害しないため,D-1MTが阻害する「何らかの標的分子」を想定する必要が生じます。
そこにタイミング良くIDO2が発見された訳で,ストーリーの美しさとプレッシャーで「何か」が見えなくなったのかも…というのは下衆の勘ぐりか。


2009年
Yuasa, H.J.*, Ball, H.J., Ho, Y.F., Austin, C.J.D., Whittington, C.M., Belov, K., Maghzal, G.J., Jarmiin, L.S., Hunt, N.H. (2009)
Characterization and evolution of vertebrate indoleamine 2, 3-dioxygenases. IDOs from monotremes and marsupials.
Comp. Biochem. Physiol. Part B 153, 137-144.


一年間,Univ. of SydneyのNicholas Hunt教授のラボで,Visiting Scholarとして研究した時の仕事です。
せっかくのオーストラリア,有袋類(オポッサム)と単孔類(カモノハシ)のIDO-1/IDO-2をクローニング,酵素パラメーターを測定しました。
が,このオポッサム Monodelphis domestica ,実は「南米産」だったというのを知った時は,笑うしかありませんでしたね。


2007年
Yuasa, H.J.*, Takubo, M., Takahashi, A., Hasegawa, T., Noma, H., Suzuki, T. (2007)
Evolution of vertebrate indoleamine 2,3-dioxygenases.
J. Mol. Evol. 65, 705-714.


インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)のパラログが広く脊椎動物に存在していることを発見,proto-IDOと名付けました。
(驚いたことに,シドニー大学のグループも同じタンパク質をほぼ同時に発見,現在は彼等の命名に従ってIDO-2と呼ばれています)
IDO-2のL-Trpに対するKm値は,数10 mMと非常に高いので,生体内では他に真の基質があるのではないかと考えています。
ちなみに生涯で最初(で最後?)の一発アクセプトの論文です。

Yuasa, H.J.*, Hasegawa, T., Nakamura, T. and Suzuki, T. (2007)
Bacterial expression and characterization of molluscan IDO-like myoglobin.
Comp. Biochem. Physiol. Part B 146, 461-469.


なかなかコメントが戻ってこなくて,結局,年を越してしまいました。何とか一年に一報を目指しているのですが,現状ではなかなか難しいものです。
今まで大腸菌での発現に成功していなかったIDO-like Mbの発現および,変異体による酸素安定化機構へのアプローチの第一報です。
軟体動物IDO-like Mbは比較的安定に酸素を結合しますが,一般のMbに見られる遠位Hisが無いことが分かりました。どうやって酸素を安定に結合しているのか不思議です。


2005年
Yuasa, H.J.*. and Suzuki, T. (2005)
Do molluscs possess indoleamine 2,3-dioxygenase?
Comp. Biochem. Physiol. Part B 140, 445-454.


実に三年ぶりの新作。ここのところ、これといった進展が見られなかった軟体動物IDO-like Mbの研究ですが、今回のMIPの発見により再びブレイクの予感。
高知大・生化学研究室オリジナルのテーマとして、今後の展開に期待しています。


2004年以前の仕事はこちら




他力本願


Sugiura, M. Yuasa, H.J., Harumoto, T. (2017)
Novel specificity of IDO enzyme involved in the biosynthesis of mating pheromone in the ciliate Blepharisma stoltei.
Protist 168, 686-696.


奈良女子大の杉浦先生・春本先生とのコラボ第一弾の論文で,大腸菌発現系の構築と組換え酵素の活性測定,分子系統樹の計算などを担当しました。
繊毛虫にも,一般的なIDO遺伝子が(しかも4つも)存在していたのには驚きました。
BlepharismaのIDO-Iは,L-Trpよりも5-hydroxy Trpに高い基質親和性・分解活性を示し,IDOの分子進化においても興味深い酵素です。


Ball, H.J., Fedelis, F.F., Bakmiwewa, S.M., Hunt, N.H., Yuasa, H.J. (2014)
Tryptophan-catabolizing enzymes - party of three.
Front. Immunol. 5, article #485.


Dr. Ballが中心になってまとめた総説で,小生の専門であるIDOの比較生化学のここ数年間の進展もまとめています。
2010年創刊のオープンアクセス雑誌,どうなるかとも思っていたのですが,2016年に付いたIFは5.695。うを,なかなかのもんですな。


Pantouris, G., Sery, M., Yuasa, H.J., Ball, H.J., Mowat, C.G. (2014)
Human indoleamine 2,3-dioxygenase-2 has substrate specificity and inhibition characteristics distinct from those of indoleamine 2,3-dioxygenase-1.
Amino Acids 46, 2155-2163.


シドニーでの研究期間に,ヒトIDO2の発現ベクターを構築したのが小生です。
ヒトIDO2はN末端が14残基ほど長いアイソフォームもあるのですが,大腸菌では余り良く発現できず,これは短いアイソフォームを使った研究です。


Austin, C.J.D., Mailu, B.M., Maghzal, G.J., Sanchez-Perez, A., Rahlfs, S., Zocher, K.,
Yuasa, H.J., Arthur, J.W., Becker, K., Stocker, R., Hunt, N.H., Ball, H.J. (2010)
Biochemical characteristics and inhibitor selectivity of mouse indoleamine 2,3-dioxygenase-2.
Amino Acids 39, 565-578.


「IDO2もIDO1同様,D-1MTよりもL-1MTで強く阻害される」ということを指摘したのが小生です。
実は最初の投稿時は何故かMetz等の報告と同様の結果が得られており(?!),「思い込み」というのは恐ろしいものだと感じました。


Ball, H.J., Yuasa, H.J., Austin, C.J., Weiser, S., Hunt, N.H. (2009)
Indoleamine 2,3-dioxygenase-2; a new enzyme in the kynurenine pathway.
Int. J. Biochem. Cell Biol. 41, 467-471.


2007年9月から一年間,シドニー大学のNicholas Hunt教授のラボで,Visiting Scholarとして共同研究しておりました。
HuntラボでのIDO-2研究の中心的人物であるDr. Ball (Helen)と一緒に,現在までのIDO-2に対する知見をまとめた論文です。





所属学会,学会発表など

日本生化学会(評議員),日本進化学会,日本分子生物学会 所属


湯浅 創(高知大・理工・生化学)
トリプトファン分解酵素の分子進化と生化学(シンポジウム招待講演)
日本トリプトファン研究会第41回学術集会 金沢・金沢勤労者プラザ  2022年12月24-25日

湯浅 創(高知大・理工・生化学)
トリプトファン分解酵素に対するアスコルビン酸の阻害効果
Inhibitory effect of ascorbate on tryptophan degrading enzymes.
第95回日本生化学会大会 名古屋・名古屋国際会議場  2022年11月9-11日

湯浅 創(高知大・理工・生化学)
トリプトファン分解酵素の分子進化の新局面 XI
A New Aspect of Molecular Evolution of Indoleamine 2,3-dioxygemase.
Season 11: The active sites of IDO and TDO are more similar than ever thought.
第92回日本生化学会大会 横浜・パシフィコ横浜  2019年9月18-20日

湯浅 創(高知大・理工・生化学)
トリプトファン分解酵素の分子進化の新局面 X
A New Aspect of Molecular Evolution of Indoleamine 2,3-dioxygemase.
Season 10: IDO and TDO in invertebrate species.
第91回日本生化学会大会 京都・国立京都国際会館  2018年9月24-26日

Hajime Julie Yuasa(Faculty of Science and Technology, Kochi University)
Molecular Evolution of Tryptophan-degrading Enzymes.(招待講演)
The 15th International Society for Tryptophan Research Conference (ISTRY2018)
September 18-21, 2018 The University of Shiga Prefecture, Hikone, Japan

湯浅 創(高知大・理工・生化学),杉浦 真由美,春本 晃江(奈良女子大・理・生物科学)
トリプトファン分解酵素の分子進化の新局面 IX
A New Aspect of Molecular Evolution of Indoleamine 2,3-dioxygemase.
Season 9: Four IDO isoforms from the ciliate, Blepharisma stoltei.
第90回日本生化学会大会(2017年度 生命科学系学会合同年次大会) 神戸・神戸国際会議場  2017年12月6-9日

湯浅 創(高知大・理工・生化学)
ツールとしての祖先型配列:キメラ解析への応用
第19回日本進化学会大会 京都・京都大学  2017年8月24-26日

湯浅 創(高知大・理・生化学)
トリプトファン分解酵素の分子進化の新局面 VIII
A New Aspect of Molecular Evolution of Indoleamine 2,3-dioxygemase.
Season 8:Two amino acid substitutions are sufficient to bestow high affinity for L-Trp on IDO2.
第89回日本生化学会大会 仙台・仙台国際センター/東北大学  2016年9月25-27日

湯浅 創(高知大・理・生化学)
トリプトファン分解酵素の分子進化の新局面 VII
A New Aspect of Molecular Evolution of Indoleamine 2,3-dioxygemase.
Season 7:How to evolve to the higher efficiency IDO.
第88回日本生化学会大会 神戸・神戸国際会議場  2015年12月1-4日

湯浅 創(高知大・理・生化学)
トリプトファン分解酵素にみる分子進化
第17回日本進化学会大会 東京・中央大学  2015年8月20-23日

湯浅 創(高知大・理・生化学)
トリプトファン分解酵素の分子進化の新局面 VI
A New Aspect of Molecular Evolution of Indoleamine 2,3-dioxygemase.
Season 6:The role of Ser/Thr in the distal heme pocket.
第87回日本生化学会大会 京都・国立京都国際会館  2014年10月15-18日

湯浅 創(高知大・理・生化学)
トリプトファン分解酵素の分子進化の新局面 V
A New Aspect of Molecular Evolution of Indoleamine 2,3-dioxygemase.
Season 5:Invertebrate IDOs.
第86回日本生化学会大会 横浜・パシフィコ横浜  2013年9月11-13日

湯浅 創(高知大・理・生化学)
無脊椎動物トリプトファン分解酵素の分子進化
第84回日本動物学会大会 岡山・岡山大学  2013年9月26-28日

湯浅 創(高知大・理・生化学)
トリプトファン分解酵素の分子進化の新局面 IV
A New Aspect of Molecular Evolution of Indoleamine 2,3-dioxygemase.
Season 4:IDO with very low catalytic activity are well conserved across kingdoms.
第85回日本生化学会大会 福岡・福岡国際会議場,マリンメッセ福岡  2012年12月14-16日

湯浅 創(高知大・理・生化学)
トリプトファン分解酵素の分子進化の新局面 III
A New Aspect of Molecular Evolution of Indoleamine 2,3-dioxygemase.
Season 3:IDOγ, the 3rd IDO from Ascormycota fungi.
第84回日本生化学会大会 京都・国立京都国際会館  2011年9月21-24日

湯浅 創(高知大・理・生化学)
トリプトファン分解酵素の分子進化の新局面 II
A New Aspect of Molecular Evolution of Indoleamine 2,3-dioxygemase.
Season 2:Fungal and Bacterial IDOs.
第83回日本生化学会大会/第33回日本分子生物学会年会 合同大会  神戸・神戸国際会議場  2010年12月7-10日

湯浅 創(高知大・理・生化学)
トリプトファン分解酵素の分子進化の新局面
A New Aspect of Molecular Evolution of Indoleamine 2,3-dioxygemase.
第82回日本生化学会大会  神戸・神戸国際会議場  2009年10月21-24日

Yuasa H.J.(Fac. of Sci., Kochi Univ)
A new aspect of molecular evolution of IDO-related proteins.
Sixth Australian Conference on the Kynurenine Pathway of Tryptophan Metabolism
December 7, 2007 University of Sydney, Sydney, Australia

Yuasa H.J., Hasegawa, T., and Suzuki, T. (Fac. of Sci., Kochi Univ)
Bacterial expression and characterization of molluscan IDO-related proteins.
20th IUBMB International Congress of Biochemistry and Molecular Biology and 11th FAOBMB Congress
(第20回国際生化学・分子生物学会議/第11回アジア・オセアニア生化学者・分子生物学者連合会議)
(第79回日本生化学会大会、第29回日本分子生物学会年会  共催:日本細胞生物学会)

Sunday, June 18 - Friday, June 23, 2006 Kyoto, JAPAN

Yuasa H.J., Hasegawa, T.,Nakamura, T., and Suzuki, T. (Fac. of Sci., Kochi Univ)
Bacterial expression and characterization of mammalian IDO and molluscan IDO-related proteins.
第78回日本生化学会大会  神戸・神戸国際会議場,神戸国際展示場,ポートピアホテル  2005年9月19-22日





研究費など

科学研究費補助金

平成29-31年度(課題番号17K07514)
ツールとしての祖先型配列のキメラ解析への応用:トリプトファン分解酵素の分子進化
基盤研究(C)  進化生物学 


平成17-18年度(課題番号17770205)
トリプトファン分解酵素の進化と機能に関する研究 
若手研究(B)  進化生物学 


平成15-16年度(課題番号15770155)
II型カルシフォシンの進化と機能に関する研究
若手研究(B)  進化生物学 


平成13-14年度(課題番号13740476)
無脊椎動物におけるトロポニン及びトロポニンCスーパーファミリー分子種の分子進化
奨励研究(A)→若手研究(B)  動物生理・代謝 


平成10年-11年度(課題番号98J01580)
筋収縮制御タンパク質の分子進化
特別研究員奨励費 国内 動物生理・代謝


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