出前授業・課題探求
(文章:高知農業高校T教諭)
どのような連携を行っているのか
令和6年度には科目「課題研究」にて、農業総合科の水稲班、森林総合科の演習林班がICT機材の活用などについてご指導いただいています。
また、DXハイスクール事業において、令和7年度から高大連携を進め、全学科1年生が履修する科目「農業と環境」にて出前授業等を通じて助言いただく予定です。特に、水稲やスイートコーンなど作物生育におけるNDVI(植生正規化指数)の利用と圃場管理ついて学習を進め、生徒の専門性やデータの活用能力、学力の向上を図りたいと考えています。
どのような成果が得られているか?
生徒や教員だけでは見出だせない課題や、研究の方向性についてご助言いただいたことを元に、研究活動を行い、研究内容を整理し成果を報告することで、全国農業高校の主たる活動である「農業クラブプロジェクト発表」や林野庁主催の「全国がんばる林業高校生表彰」、高知県教育委員会事務局主催の「産業教育生徒研究発表会」において、各種賞を受賞することができました。
また、充実した研究活動により、生徒の活躍の場が増えたと感じています。特に、指導いただくなかで、本校におけるICTの活用が進んだことは大きな成果であり、「確実に将来必要になる技術」「今までとは違う産業になりそう」といった声が生徒からも挙がっています。今後も連携を続け、本県の第1次産業におけるデジタル人材の育成に繋げていきたいと考えています。
なぜこの研究室と連携しようとおもったか
橋本先生が地理情報システム(GIS)を活用して高知大学演習林情報をデータ化されていることを知り、令和5年度に高知農業高校演習林の境界調査に向けたGNSSの活用について相談したことが連携を始めるきっかけです。
本校は令和6年度より文部科学省のDXハイスクール事業に申請・採択されており、データサイエンスなどの「情報Ⅱ」の学習内容を職業科目に取り入れながら、「UAVを活用したリモートセンシング技術の農業教育における活用」を進めようとしています。橋本先生には、この申請段階からご助言いただき、現在はUAVによるNDVI(正規化植生指数)やLiDARによる3次元点群について、教員への技術指導や生徒への講義などの形で、現在連携を進めています。