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都市計画学的アプローチを援用して最適な防災計画を考える研究室です

配属希望のみなさんへABOUT US


わが国は災害大国です.河川の氾濫の恐れがある地域に人口の約50%,資産の約75%が集中しています.毎年のように大雨が都市を襲い,大地震による壊滅的な都市の被害予想も深刻な課題となっています.

私たち人間は自然災害の発生を防ぐことはできません.しかし,災害からの被害を事前に軽減するための計画を立案することはできます(予防・低減,準備フェーズ).

さらに,万が一災害が発生してしまったとしても,それを教訓として「未来に向けてよりよいかたちに”まち”を変えていくこと(Build Back Better)」もできます(応急対策〜復旧・復興フェーズ).

この一連の流れに着目して,災害につよいまちづくりを考えるのが本研究室のミッションです.

例えば災害前の対策は,「ハード的対策」と「ソフト的対策」に大別することができます.

ハード的対策としては,構造物の耐震化,避難所・避難経路の整備,防波堤・防潮堤の整備,自動車道の整備(社会インフラ整備)などがあります.理想的には災害被害ゼロのインフラ投資なのでしょうが,財政面・技術面など様々な制約があります.

一方,ソフト的対策としては,防災情報(避難指示,避難所・避難情報,ハザードマップ)の提供,避難などがあります.理想的には住民の方々が即時に適切かつ確実に避難すべきなのでしょうが,人々の行動や意思決定をコントロールすることはできません.「これまで避難指示が出ても逃げずに問題がなかったから今回も大丈夫だろう」と考え避難されない方がいらっしゃっても不思議ではありません.

ここで我々の出番です.都市計画(交通計画)学的なアプローチを援用して災害につよいまちづくりを提案します.

「どのような順番で自動車道を整備すればいいのでしょうか?」
「最もハード対策をすべき地域はどこでしょうか?」
「どんな防災情報がより効果があるのでしょうか?そもそもやみくもに防災情報を出すことがよいのでしょうか?」
「防災対策マニュアルを策定するだけでよいのでしょうか?これが本当に発災時に機能するのでしょうか?」

高知は防災先進県です.関係者を巻き込み,地域に足を運んで共に現場で学び,解決策を提案していきましょう.

研究スタイル

研究室には実験装置のようなものはありません.大学の工学系の研究室なのに意外と思われる方もいらっしゃるかもしれません. 自分のこれまでの経験を振り返っても,所属していた大学の研究室でも,他大学の都市計画系研究室の訪問時でも,建設コンサルタント会社での実務でも,特殊な実験装置を見ることは滅多にありません.

自分の手で仮説を立て,アンケート,ヒアリング,ビデオ観測等の調査を行いたい,プログラミング等の都市データの解析を行いたいという方と共に考え,研究できることを楽しみにしています.

OpenCVを用いた交差点交通量の自動計測
深層学習を用いた浸水画像の自動検出

テクスチャーポリゴンソフトを用いた3Dモデル作成
VRを用いた都市シミュレーション

研究室紹介(学生が作成しました)

現在研究室には,学部4回生3人,3回生3人,院2回生1人が所属しています.学生同士の関係も良好で,3回生が加わってこれから賑やかになりそうです. 研究室のスタイルとして,それぞれの興味のあることややりたいことを後押ししてくれる環境が整っています.そのたえ,各自のペースでスキルアップや研究などに取り組むことができます.研究テーマも幅広いので,自分のやりたいことを見つけることができるのも魅力です.就活や資格,生活での相談も気軽にできます.

  • この研究室を選んだ理由は?
  • 自身の興味のある分野と一致していた
  • 先輩方がとても楽しそうで充実した表情で研究をされていた
  • ハード面の対策も興味はあったが,災害による地域への影響や対策などより広い視点で防災について研究したいと考えた
  • 1つのことに縛られず,自分の興味のある様々なことを探究できると思った
  • 先輩から話を聞いて,雰囲気や研究スタイルなどが好印象だった
    • 研究室や学生の雰囲気は?
  • みんな親しみやすく,分からないことなどは教え合える
  • とても和やかで居心地の良い研究室
  • 学生同士で何気ない雑談ができる
  • 何か1つのことをみんなで協力しながらできるので嬉しい
  • 気楽に入っていける部屋という印象
  • 県外などに行った際にはそれぞれお土産を持ち寄ったりして楽しい
    • 研究室ゼミ
    1か月に1度くらいの頻度で研究室の全体ゼミを行っています.研究発表や計画・経過発表などを行っています.様々な意見を聞くことができてとても有意義な時間です.毎回近況報告や雑難なども弾むので,それも1つの楽しみですね.
    • 学生ゼミ室
    7人でも十分な広さで,設備なども充実しています.研究室柄,室内に籠っての作業多いですが,とても快適な空間です.
    • 学生のデスク
    研究室では学生1人1人にデスクが割り当てられています.研究だけでなく,テストや資格勉強も捗ります. それではちょっと学生のデスクをのぞいてみましょう!
    • 番外編
    研究室の外にも行きます!視察を兼ねたドライブに出かけることもあります.県外から来ている学生も多いので,高知県内の様々なところに行きことができてとても楽しいです.これからもたくさんの場所へ行ってみたいですね.


    学部3年次編入希望の皆さんへ

     高専5年生で特に環境都市工学,建設工学,土木工学を専攻している学生のみなさんを受け入れることができます.令和元年入試では9月に試験が実施され,物理学または地学または防災工学から1科目し,口頭試問を含む面接により選抜します.
     編入学試験情報はこちらになります.興味がある方はこちらまで連絡してください.

    高知大学3年生の皆さんへ

     本研究室は理工学部地球環境防災学科に属しています.研究の対象は自然現象の解明ではなく,「ヒトやモノをどうプランニングしていけばよいか」に着目します.例えば,災害時に行政から提供される情報でヒトはどう反応するのか?災害を最小化するためにはどの道路を優先的にメンテナンスする必要があるのか?などです.研究テーマは学生の皆さんと一緒に考えて決めていくスタンスでいますので,まずはアイデアを共有しましょう.ぜひ一度研究室に来てください.こちらまで連絡してください.

    大学院入学希望の皆さんへ

     本研究室は,総合人間自然科学研究科 理工学専攻 地球環境防災学コースに属しています.自己推薦,一般,社会人,私費外国人入試など多様な受験方法があります.関心を持たれた方はこちらまで連絡してください.高知大学大学院 総合人間自然科学研究科 理工学専攻(修士課程) の入試情報はこちらにあります.

    企業の皆様へ

     都市・道路・交通分野を対象としたテーマに関する共同研究を行うことができます(当方,建設コンサルタント会社での実務経験あり,技術士(建設部門)を保有しています).Stataを用いたアンケート調査データ解析,VBAを用いたデータ集計解析,ArcGIS,QGIS,VBA,MATLABを併用したネットワーク解析および結果の可視化などの技術を保有しています.
     また共同研究のほか,企業や一般の方々を対象とした都市交通・防災計画に関する講師も引き受けることができます.ご関心をもたれましたらこちらまでご連絡ください.

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