最近の活動報告(2001年8月18日以降)


 
01/08/18〜21  高知県土佐郡土佐町の三辻山で森林ネズミの個体密度推定調査(8月分)を行いました.最終日には超大型台風の上陸が危惧されましたが,その被害にはほとんど遭いませんでした.といっても,雨にはしっかり降られてほどほどに濡れましたけど.ネズミ捕獲用トラップに捕まった森林ネズミをねらって,トラップ内に入ってしまったイタチを見つけました.サイズが大きいので,すべてのトラップを回収し終わってからイタチを捕獲しようと考えていたところ,トラップの回収後にはすでに逃げていました.大変残念です.
01/08/22  高知県吾川郡春野町の東江曲遺跡(ひがしえまがり:弥生時代後期末の土器群が多数発見されました)で花粉分析試料を採取しました.とにかく暑かったです.40度近くにまで温度が上昇したスポーツ飲料も”乙”なものです.
01/08/22  遺跡の調査後,高知市北山地域で竹林の植生調査を行いました.蚊がブンブン飛んでいました.野生のあるいは逸出したキキョウが咲いていました.
01/08/24,25  三辻山で調査プロットの毎木調査を行いました.毎木千本ノック状態でした.長島茂雄の千本ノックの方がはるかに楽です,ホントに.
01/08/28 北山で竹林の植生調査を行いました.照葉樹林帯の,しかも竹林の調査は一部自虐的でさえあり,すさまじい暑さ,かゆみと痛みをもたらす蚊や蜂,傾斜角30度を超す斜面などにはいつも悩まされます.野山は白い花が主体のこの季節,ヤブランの紫色の花は林床をひときわ彩ってくれます.最近運動不足のわりには晩酌だけはしっかりやっているので,坂道を上るのが相当きつかったです(といっても,炎天下の中,30度近い傾斜の砂利道を半時以上歩けば誰でもきついかも).
01/08/29  春野町の東江曲遺跡で花粉分析試料を採取しました.今回は弥生時代の遺構面よりも下層の低湿地堆積物を採取するために,ボーリングを行いました.今日も暑かったです.結局,水田耕土表層から深さ5.6 mまでの堆積物試料を採取したことになります.花粉がたくさん含まれていればよいのですが.
01/08/31  北山で竹林の植生調査を行いました.午前中は天候が悪かったのですが,午後から持ち直しました.さほど暑くはありませんでしたが,相変わらず蚊が多く難渋しました.傾斜角40度を超える斜面での植生調査はなかなかきついものがあります.しかし,こんな急斜面でもモウソウチクは盛んに地下茎を伸ばして分布を拡大しているようです.すごいものです.
01/09/02  春野町の東江曲遺跡で開催された現地観察会に行って来ました.あいにくの雨模様でしたが,県内の中・高の教員の方を中心に,参加者は30名程度でした.土器の形状や堆積状況,および遺跡の旧地形などについて活発な意見交換が行われました.
01/09/03〜5  石鎚山地で植物地理学実習を行いました.前回,前々回の実習では雨が多かったのですが,今回の実習では好天に比較的恵まれました.9/4は土小屋から石鎚山頂にかけての植物を,生育地の特性や植生の垂直分布帯と関連させながら観察しました.好天に恵まれ,山頂では四方の山々がよく見えました.国民宿舎石鎚山荘での夕食に”ボタン鍋”が登場し,かなりうれしかったです(平日に多人数で宿泊したので,そのサービスだと思います).植物地理学実習の行程や内容についてはこちら(スイマセン,作成中です)に詳しく書いていますので,ご興味がありましたらご覧下さい.
01/09/11〜14  大学構内,工石山および北山で植物生態学実験を行いました.前回の実験では雨が降りましたが,今回の実習では好天に恵まれ大変よかったです.9/11は大学構内で最小面積決定法に関する調査を,9/12は工石山の自然林で植生調査を,9/13には北山の蛇紋岩地,雑木林および植林地において植生調査をそれぞれ行いました.植物地理学実習の行程や内容についてはこちら(スイマセン,作成中です)に詳しく書いていますので,ご興味がありましたらご覧下さい.
01/09/20  北山で竹林の植生調査を行いました.調査地付近の畑ではソバの花が満開でした.畦畔法面にはオミナエシが咲いていました.管理されている竹林では,イタドリを除き林床の草本類がきれいに刈り取られていました.イタドリを刈り取らずに残しておくのは,来春に径の太いイタドリを収穫するためだそうです.今日は調査の前半には蚊が少なく大変助かりましたが,後半に蚊が出てきて結局ひどい目に遭いました.
01/09/23,24  石鎚山地瓶が森でササ草原の植生と土壌の調査を行いました.すばらしい陽気に恵まれ,女山,男山の山頂まで登りました.リンドウ,ミヤマアキノキリンソウ,ホソバノヤマハハコなどがササ草原のあちらこちらで咲き乱れ,この日のササ草原は本当に見事な景観でした.いずれ”画像集”で紹介させていただきます.今回も石鎚山荘に泊まったのですが,さすがに”ボタン鍋”は登場しませんでした.かなり残念でした.
01/09/27  幡多郡三原町で畦畔法面と,人の手で植えられた庭先のヒメノボタンを観察しました.また,三原町の休耕田,中村市野鳥公園および中筋川沿いの後背湿地でボーリングを行いました.ボーリングを行った三原町の休耕田ではサワヒヨドリが咲き誇っていました.カキランやトキソウが多い湿地ですので,6月頃にはもっと賑やかなのだろうなと思いました.
01/09/29,30  三辻山で森林ネズミの個体密度推定調査(9月分)と毎木調査を行いました.なお,当研究室の増渕くんは10/1も泊まりこみで調査を続行しました.標高1,000 m付近ではかなり冷え込むようになり,ブナもそろそろ色づき始めることでしょう.ヒキオコシ,シモバシラなどの花がきれいでした.

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