- 森林資源を、未来を拓く「機能材料」へ
当研究室では、森林バイオマスの中心である「セルロース」や「紙パルプ」を核に、化学的有効利用と高機能材料化を追求しています。 私たちは、紙を単なる「書くためのシート」ではなく、独自の機能を備えた「機能材料」と捉え直しています。
これまでに、水環境で使用可能な高強度紙、環境浄化フィルター、外部刺激に応答する機能紙など、常識を覆す素材を次々と生み出してきました。
- 現在注力している主なプロジェクト
1. 循環型社会の構築:廃棄物を資源へ
•使用済み紙おむつの水平リサイクル:
オゾン処理により、使用済み紙おむつから高純度なパルプを回収する画期的な技術を開発。令和7年度全国発明表彰(未来創造発明賞)を受賞するなど、社会実装に向けたトップレベルの研究を推進しています。
• 地域資源のアップサイクル:
高知県特産のユズ皮、海洋バイオマス、製紙スラッジなど、地域の未利用資源に新しい命を吹き込み、付加価値の高い機能性紙製品へと生まれ変わらせる研究を行っています。
2. 脱プラスチックと環境保全
• 生分解制御材料の開発:
海洋汚染解決の切り札として、海中や土中で完全に分解する材料を研究。特に、使用期間中は強度を保ち、役目を終えると速やかに分解する「分解速度をコントロールした農業用マルチシート」など、実用性の高い素材開発に挑んでいます。
• 衛生・環境浄化機能:
現代社会のニーズに応える「抗菌・抗かび機能」の付与や、水環境を浄化する機能材料の研究も並行して進めています。
- 研究室の特色と学生生活
当研究室の最大の特徴は、多くの企業や公的研究機関、国のプロジェクトと深く連携した「世の中に役立つ、出口の見える研究」にあります。
• 未知への挑戦と喜び: 未開拓な領域が多く、実験で予想外の発見をする機会が豊富です。この「驚き」が研究の醍醐味です。
• 確かな実績とメリット: 学生は積極的に学会発表を行い、これまでに12件の優秀発表賞を受賞。こうした活躍が評価され、授業料免除や奨学金返済免除を勝ち取る学生も多く輩出しています。
• 多様なキャリアパス: 卒業生は、製紙・化学メーカー等の製造業だけでなく、近年では公務員や教員を志す学生も増えています。実験の合間を縫って計画的に学習を進めるなど、各自が希望する進路の実現に向けて切磋琢磨しています。
- 求める人物像
• 地球環境問題の解決に貢献したい
• 誰も見たことがない新しい「ものづくり」に興味がある
• 自治体や社会へ、新しい循環システムを提案したい
新しい発見を間近で体験したい皆さん、ぜひ当研究室で共に未来の材料を創りましょう。
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学生受賞歴
- 第36回 日本木材学会 中国・四国支部研究発表賞(口頭発表)(2025年)、” 天然成分を活用した撥水・撥油性を有す紙の調製” (2025年9月) 中村涼介
- 第35回 日本木材学会 中国・四国支部研究発表賞(口頭発表)(2024年)、” 使用済紙おむつから回収したパルプを活用した撥水シートの調製 -フォトフェントン反応の影響―”
(2024年9月) 野嶋啓史
- 第34回 日本木材学会 中国・四国支部研究発表賞(口頭発表)(2023年)、” フォトフェントン反応を活用した紙おむつリサイクル -リサイクルパルプの性質に影響-”
(2023年9月) 野嶋啓史
- 第33回 日本木材学会 中国・四国支部研究発表賞(口頭発表)(2022年)、” 促進酸化法を活用した紙おむつリサイクルー各種酸化条件がリサイクルパルプにおよぼす影響―”
(2022年9月)吉田周生
- 第30回 日本木材学会 中国・四国支部研究発表賞(口頭発表)(2019年)、” 製紙薬剤として調製したイオン液体処理パルプの機能” (2019年9月)山本純士
- 第67回日本木材学会 最優秀運営委員長賞、、排水中の医薬品を選択的に吸着する機能紙の開発、福岡、2017年3月17-19日. 川原悠
- 第28回 日本木材学会 中国・四国支部研究発表賞(展示発表)(2016年)“イオン液体を活用した活性炭含有紙の耐水性と水環境浄化能” (2016年9月)廣瀬友香
- 第28回 日本木材学会 中国・四国支部研究発表賞(口頭発表)(2016年)、”界面重合反応および分子インプリント法を活用した水環境浄化シートの開発”
(2016年9月)川原悠
- 第62回 日本木材学会大会 優秀ポスター賞、“界面重合法を活用した剥離紙不要粘着 紙の調製 -調製条件と剥離強度の関係-” (2012年3月)坂本世悟
- 第22回 日本木材学会 中国・四国支部研究発表賞(展示発表)(2010年)、“界面重合を活用した新しい機能紙創製技術の開発 ‐表面ナノ構造の形態制御とその吸着特性‐”
(2010年9月)清家 武憲
- 第21回 日本木材学会 中国・四国支部研究発表賞(口頭発表)(2009年)“イオン液体を利用した新しい製紙スラッジ処理手法の開発” (2009年9月)中谷拓弘
- 第76回 紙パルプ研究発表会若手優秀賞(ポスター発表の部)(2009年)“界面重合法を用いた紙と疎水性機能材料の複合化技術の開発 ‐柑橘精油の定着条件の検討‐”
(2009年7月)高山将