Fish Nutrition Lab. Kochi University
 海洋資源科学科 海洋生物生産学コース 水族栄養学研究室

 

卒論分属を考える学生の皆さんへ

栄養研(深田)の指導は厳しいので、それについて説明します。
 

基本的な考え

学生一人一人の人生が豊かになって欲しいと考えています
将来的に学生が自分の欠点に気づけず、知らないうちに人に嫌われたり、低い評価になってしまうことを避けたいと思っています。
なので、本人にとってはショックなことかもしれませんが、それらの点も指摘します。
良い人生を歩んで欲しいからこそ、きついことも伝えることを理解してもらえればと思います。
 

研究や作業について

スポーツ選手がトレーニングをして能力を向上させるのと一緒で、物の考え方、文章の書き方、発表方法、実験や魚の飼育の技術は訓練が必要です。
就職活動に活かせる能力でもあり、就職してからも立案、計画、実行ということができる人間になって欲しいと思っています。
研究と仕事は似ていないようで、似ていることが多々あります。
実験等の失敗は当たり前です。実験だけでなく、人間関係等も学生時代のうちに失敗しながら学んで欲しいと考えています。
 

指導が厳しくなる理由

その1:魚の命を預かっている
実験動物とは言え、命があります。最終的には研究のために命を摘むことになりますが、それまでは良い状態で飼育してあげたいです。それから、飼育に関しては手抜きをすると、魚の全滅にも繋がります。なので、研究室にいる時よりも飼育施設にいる時の方が厳しくなります。生き物の飼育は、命が尽きるまで面倒を見るのが当然の責任です。
こちら!
 
その2:研究をしたい
私の仕事は教育と研究です。研究を進めて、新しい知見を得ることが教育のためにも重要です。研究では、高知にいても世界がライバルです。なので、皆さんが切磋琢磨しているなかで、怠けて世界と戦えるわけがありません。
 
その3:魚の飼育施設の利用費や研究費を稼がなければならない
大学は魚の施設の運営費を払ってくれませんし、大学から手元にくる研究資金では学生一人の実験さえもできないというのが現状です。そのため、外部資金といって科研、企業との共同研究、受託研究などから研究資金を獲得する必要があります。研究資金が無ければ、魚も飼えないし、研究もできなくなります。この外部資金を獲得するためには、研究のアイデアはもちろんのこと、これまでの成果が重要視されます。なので、成果を出すために実験はハードになります。
 
その4:高知大学(日本)や水産学(魚類養殖業)に少しでも貢献にしたい
魚類養殖には多々解決すべき点があります。養殖業を安定した産業にし、日本に水産学という学問と養殖業という産業を存続させたいと思っています。高知大学の水族栄養研でしかできない研究をすることによって、少しでも貢献できるのではないかと考えています。それと、自分の研究分野・対象、職場が無くなるのは困ります。


私の研究室は、魚が本当に好きでないとつらいし、研究することに意欲がなくてもつらいだけになってしまいます。向上心が無い学生には本当につらい研究室だと思います。
研究を好きな学生には設備は揃っているし、
指導もきちんとあるし、
論文発表・学会発表もできる研究室です。

魚が好きだ!
新しい発見をしたい!
論文を書いたり、学会で発表して、研究史に名を残したい!
大学の最後の1年を充実して過ごしたい! そんな学生が栄養研には向いていると思います。

楽して能力が向上することはありません。私も日々の授業や学生の指導をしながら勉強を続けています。

私の日本での恩師がよく言っていた言葉は「倒れるなら前向きに」、
私のアメリカでの恩師の言葉は、「人生では常に生徒だ」でした。
そんな感じで日々を過ごせるように努めています。

1999.3

北海道大学 博士(水産学)の学位を取得

1999.4-2002.3

日本学術振興会 博士特別研究員(PD) 北海道大学

2002.6-2004.3

日本学術振興会 海外特別研究員 Northwest Fisheries Science Center & University of Washington

2004.4

高知大学農学部(現所属 教育研究部自然科学系農学部門)

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