牛の飼養管理の支援に向けて



(放牧地)放牧中にどれだけ食べているのか

 放牧は給餌の労働負荷低減だけでなく、休耕地の有効利用や牛の健康促進も期待されています。 本学でもこれらに加えて、土佐あかうしの自然交配を目的に放牧を行っています。しかし、放牧中に牧草をどれだけ食べたのかは畜舎での給餌と違ってわかりません。 また、給餌は不要でも放牧地を管理(種まきや土壌改良など)する必要があります。
 それを支援する手法を開発するための足掛かりとして、地上で手持ちカメラで放牧前後に撮影した画像を比べることで牛が食べた量を推定できるかを調査しました。 右図は、本学放牧地における画像から得られた数値と牧草量の関係を示したもので、相関関係があることがわかります。
 これにより、将来的には衛星画像に適用することで、放牧地全体の摂食量分布図を作成でき、 接触量の把握や牛が食べていない場所の改良といった管理作業の参考とすることが期待できます。
(参考:農業農村工学会論文集,No.315(90-2),2022/12)