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高知大学総合科学系黒潮圏科学部門
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持 続 型 社 会 の 実 現 に 向 け て

【このページの掲載内容】

目覚ましい科学技術の発達により,私たちの生活は効率的かつ衛生的になっています。しかしながら,効率を重視しすぎて環境破壊を生じたり,安全性を損なったりするケースが少なくありません。

私たち人類は,科学技術の開発と利用を進めるだけでなく,私たちの住む環境を適正に保ちながらできる限り長く利用する必要があることに気づきました。これを実現するためには,自然科学の専門家だけでなく,社会科学の研究者や社会を構成する様々な人たちの英知の結集が欠かせません。

現代の人間活動の多くは国際的な連携に基づいて進められています。また,自然環境については国境に関係なくお互いに影響を及ぼしあっています。そこで,文化交流,経済協力,環境保全や食料の安定確保など,関連する国々の間で情報を共有し,協調的に進めていくことが求められています。

黒潮流域圏の国や地域との教育・研究の連携体制構築
 -「日台比トライアングル」ネットワーク形成-

高知大学では,2004年に学際的かつ国際的な教育・研究を進めることを目的とした大学院博士課程の「黒潮圏海洋科学研究科」を設置し,高知をはじめとする日本列島が様々な影響を受けてきた「黒潮」流域をフィールドとした教育・研究の推進を図ってきました。黒潮の影響を強く受けるフィリピンや台湾を主な対象としています。

第13回黒潮圏科学国際シンポジウム(2019年11月)

フィリピンルソン島北部のカガヤン州ツゲガラオのカガヤン州立大学アンドリュースキャンパスで2019年11月18日-20日に開催された第13回黒潮圏科学国際シンポジウムに参加しました。 台風が直撃したため開催が危ぶまれましたが,参加者は100名を超え,盛大なシンポジウムをなんとか最終日まで開催することができました。 2007年より高知大学の協定機関であるフィリピン農業省漁業・水産資源局第2支所が主催し,高知大学が共催しました。 所長のMiraglos C. Molares所長の挨拶に始まり,高知大学名誉教授の諸岡慶昇先生などの基調講演の後,様々な研究成果が発表されました。 招待講演では,黒潮圏科学部門の新保輝幸教授に加え,黒潮圏総合科学専攻(博士課程)の修了生の大類穂子さんによる研究が紹介されました。

モラレス所長挨拶
フィリピン農業省漁業・水産資源局第2支所
Milagros C. Morales所長挨拶
シンポジウム参加者
シンポジウム参加者
ミリエンダ(セッション間の軽食)
ミリエンダ(セッション間の軽食)
大類穂子さん(修了生)の講演
大類穂子さん(修了生)の講演

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フィリピン関連機関・大学への表敬訪問および視察(2019年6月)

第13回黒潮圏科学国際シンポジウムの事前打ち合わせやその他の教育・研究の連携を推進するため,関連機関や大学への表敬訪問や視察を行ないました。

バタンガス州立大学打ち合わせ

VIP-CORALSメンバーとの会食
VIP-CORALSメンバーとの会食

高知大学との学術交流協定締結の最終的な詰めや国際共同研究の打ち合わせのため,バタンガス州立大学を訪問しました。 打合せの後,メインキャンパス近くでVIP-CORALSのメンバーと会食しました。

カガヤン州立大学視察

2019年11月開催予定の第13回黒潮圏科学国際シンポジウムの会場となるカガヤン州立大学アンドリュースキャンパスを訪問し,Tejada学長を表敬訪問するとともに,使用予定施設の視察を行ないました。

Urdujah A. Tejada学長
Urdujah A. Tejada学長
管理棟
管理棟
教育学部棟
教育学部棟
ホスピタリティマネジメント学部棟
ホスピタリティマネジメント学部棟

ツゲガラオ周辺観光

カガヤン川下流の視察に行く途中で,カガヤン歴史博物館とカガヤン川沿いのCalvary HillsのSan Antonio de Galicia教会に立ち寄りました。 博物館はカガヤン州都のTuguegara市内にあります。2018年に別の場所から移ってきたということで,訪問時には所蔵品の整理がまだ十分に終わっていませんでした。 中庭の外壁には,日本植民地時代の第二次世界大戦の空爆の跡が残されています。 教会は,1700年代後半のスペイン植民地時代に建てられたということです。

カガヤン歴史博物館1
カガヤン歴史博物館1
カガヤン歴史博物館2
カガヤン歴史博物館2
Iguig教会1
Iguig教会1
(San Antonio de Galicia教会)
Iguig教会2
Iguig教会2

南カガヤン研究センター視察

カガヤン流域の農業や水産業に関する研究開発を手掛ける南カガヤン研究センターを訪問しました。 白い外壁にして太陽光を反射し,内部の温度が上がらないよう工夫された米の保存庫では,内部の環境のモニタリングやコメの品質変化が調べられています。 また,この近辺の環境で生産可能なキノコの試験培養が行なわれており,農家の副収入源になることが期待されます。

研究活動を示したパネル
研究活動を示したパネル
米の保存庫
米の保存庫
米の保存庫内部
米の保存庫内部
キノコ菌株紹介ポスター
キノコ菌株紹介ポスター
キノコ試験培養の様子1
キノコ試験培養の様子1
キノコ試験培養の様子2
キノコ試験培養の様子2

カタンドアネス州立大学交流協定書調印式

BU

2018年度から調整を進めていたカタンドアネス州立大学の学術交流協定の締結が完了したため,協定書を持参しました。 Minerva I. Morales学長や各学部長等が出席する中,調印式を開催しました。

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フィリピンソルソゴン州立大学への表敬訪問および視察(2019年2月)

フィリピンビコール地方の南東部(ルソン島の南東端でもある)のソルソゴン州立大学を訪問しました。 アルバイ州レガスピでパシフィックブルーダイブセンターの中野さんは,システム会社も経営され,コンピュータサイエンス学科のあるソルソゴン州立大学と協働されています。 ソルソゴン州立大学のメインキャンパス(Sorsogonキャンパス)でHelen R. Lara学長を表敬訪問した後,コンピュータサイエンス学科のあるBulanキャンパスの情報教育環境などを視察しました。 その後,水産学科のあるMagallanesキャンパスと農学のあるCastillaキャンパスを訪問し,それぞれ視察や教員との情報共有を行ないました。

Bulanキャンパス(コンピュータ-サイエンス等)
Bulanキャンパス
(コンピュータ-サイエンス等)
Magallanesキャンパス1(水産学)
Magallanesキャンパス1
(水産学)
Magallanesキャンパス2(水産学)
Magallanesキャンパス2
(水産学)
BU
Castillaキャンパス
(農学)

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フィリピン関連機関・大学への表敬訪問(2019年2月)

学位取得後,多くの修了生がフィリピン各地に帰り,活躍し始めています。 当初はルソン島を中心に始まった交流も,南部ミンダナオ島や中部のビサヤ地方に広がっていることから,レイテ島,ボホール島,セブ島の大学を表敬訪問しました。 また,ビコール大学タバコキャンパス,パルティド州立大学やカタンドアネス州立大学で,在学生の学位研究等に関する研究打ち合わせを行ないました。

ビサヤ州立大学への表敬訪問

黒潮圏総合科学専攻に在籍している留学生(よその研究室ですが・・・)の出身校であるレイテ島Baybayのビサヤ州立大学メインキャンパス(Baybayキャンパス)を訪問し,教育や研究の特徴などについて聞き取りを行なうとともに,高知大学での国際連携活動等について情報提供をしました。

ビサヤ州立大学の理事や学部長
ビサヤ州立大学の理事や学部長
キャンパス正門付近
キャンパス正門付近
キャンパス内の「PhilHealth」オフィス
キャンパス内の「PhilHealth」オフィス
管理棟から見た海側の景色
管理棟から見た海側の景色

ボホール島州立大学への表敬訪問

BU
国際交流部門の教員

ボホール島州立大学は,現時点では修了生や在学生がいるわけではないのですが,日台比連携の開始時からネットワーク構築に協力していただいているフィリピン大学ビサヤ校のWilfredo L. Campos教授との共同研究で重要な位置づけであるという情報を得て訪問しました。 ビサヤ州立大学からの訪問については,2時間ほどかけて車でタクロバン空港に戻り,セブまで飛行機で飛び,高速船で訪問することを勧められましたが,時間の短縮のため,レイテ島のBatoからボホール島のUbayまでBancaを使って渡りました。 海は凪いでいてとても穏やかな航海でした。 ボホール島は,チョコレートヒルズで有名な景勝地ですが,その横を通りつつ島の反対側のメインキャンパス(Tagbilaranキャンパス)の国際交流部門を訪問し,高知大学黒潮圏総合科学専攻の日台比連携の活動について紹介してきました。

サンカルロス大学への表敬訪問

サンカルロス大学生物学科の教員が黒潮圏総合科学専攻で学位研究に従事しており,帰国後の連携が期待されることから,セブ島サンカルロス大学メインキャンパス(Talambanキャンパス)を訪問しました。 高知大学(愛媛大学大学院連合農学研究科)で学位を取得したDanilo B. Largo教授,Paul John L.Geraldino教授およびAnnie G. Diola准教授らと,両大学の教育研究活動について情報共有を行ないました 。

BU

ビコール地方アルバイ州-南カマリネス州の海岸沿いの豪雨災害跡

2018年の年末から降り続けた豪雨により,2019年1月2日頃にビコール地方アルバイ州Tiwi北部の南カマリネス州Sagnayに抜ける海岸線の道路沿いで,何ヶ所にもわたり激しい土砂崩れが発生しました。 1月6日にアルバイ州Tabacoから南カマリネス州に抜けようとした際には,通行止めのため国道1号線(アジアハイウェイ26号線)へ迂回しましたが,2月下旬にはこの道路が開通していました。 しかしながら,災害の爪痕は生々しく残っており,土砂崩れの規模の大きさを物語っていました。この道路沿いに住んでいた住民の方で亡くなった方も少なくなく,このような災害が再び起こらないことを祈るばかりです。

カタンドアネス州立大学での打ち合わせ

2018年から高知大学との学術交流協定の締結について検討を進めているカタンドアネス州立大学メインキャンパス(Viracキャンパス)を訪問し,教育研究活動の相互理解を深めるため,講演を行なうとともに,いくつかの研究室を視察しました。。

講演会タイトル
講演会タイトル
出席者との集合写真
出席者との集合写真
Abaca(マニラ麻)を利用したの商品開発1
Abaca(マニラ麻)を利用したの商品開発1
Abaca(マニラ麻)を利用したの商品開発
Abaca(マニラ麻)を利用したの商品開発2

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フィリピン関連機関・大学への表敬訪問(2019年1月)

留学生の学位研究に関する打合せや今後の共同研究の調整のため,ビコール大学タバコキャンパス(BUTC),パルティド州立大学(PSU),フィリピン農業省漁業・水産資源局第2支所(BFAR RO2)を訪問しました。

Boblles博士(高知大学黒潮圏総合科学専攻修了)の結婚式への参列

2019年1月4日-12日のフィリピン滞在計画が確定した後,黒潮圏総合科学専攻の修了生であるRenan U. Bobiles博士がタバコ市内で結婚式および披露宴を開くということで急きょ招待していただきました。 なかなかないチャンスなので,ありがたく出席させていただきました。 お相手は,南カマリネス州の学校で教諭をしているということです。お幸せに。

Boblles博士の結婚式の様子
Boblles博士の結婚式の様子
Boblles博士の結婚披露宴の様子
Boblles博士の結婚披露宴の様子

パルティド州立大学学部生の高知大学への短期留学報告会

2018年11月から12月にかけてフィリピンパルティド州立大学の学部生2名が,黒潮圏総合科学専攻の教員が受入教員となり,朝倉キャンパスおよび岡豊キャンパスに40日頬滞在する短期留学をしていました。 帰国後の1月7日に報告会がパルティド州立大学メインキャンパス(ゴアキャンパス)で行われたので出席しました。 今回の短期留学に国際交流基金からご支援をいただきました。感謝申し上げます。

Angela Ortizさんによる発表
Angela Ortizさんによる発表
Max Rei Mataさんによる発表
Max Rei Mataさんによる発表

BFAR RO2での実験指導と関連施設視察

黒潮圏総合科学専攻の前身の黒潮圏海洋科学研究科設置3年後に学術交流協定を締結し,連携を深めてきたフィリピン農業省漁業・水産資源局第2支所(BFAR RO2)との共同研究の可能性を探り,研究打合せを行うとともに実験の助言(タンパク質実験)を行ないました。 また,カガヤン川の特産であるLudongというカワボラを対象とした共同研究の可能性について検討するため,関連施設の視察を行ないました。

BU
実験の様子

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フィリピン関連機関・大学への表敬訪問(2018年8月-9月)

留学生の学位研究に関する打合せ,今後の共同研究の調整やフィリピンで開催予定の第13回黒潮圏科学国際シンポジウムの主催依頼のため,フィリピン大学ビサヤ校,フィリピン農業省漁業・水産資源局第2支所(BFAR RO2),ビコール大学タバコキャンパス(BUTC),パルティド州立大学(PSU),カタンドアネス州立大学を訪問しました。 UPV,BFAR RO2,BUTC,PSU,CatStateU。

フィリピン大学ビサヤ校への表敬訪問

フィリピン大学水産学部のあるパナイ島Miagaoのビサヤ校を表敬訪問しました。 水産学部のEmilia Encarnacion Yap学部長や国際連携担当のHarold Mnteclaro水産政策開発研究所長を表敬訪問した。 また,黒潮圏海洋科学研究科発足直後のフィリピンとのネットワーク構築開始時より,連携に協力いただいている海洋生物学を専門とするWilfledo L. Campos教授の研究室を訪問し,この研究室で修士課程を修了し,高知大学で博士課程に在籍している2名の学生の近況等の情報交換行ないました。 さらに,分子生物学実験ができる環境の視察のため環境汚染研究室をご案内いただきました。

Wilfledo L. Campos教授研究室
Wilfledo L. Campos教授研究室
環境汚染研究室1
環境汚染研究室1
環境汚染研究室2
環境汚染研究室2
環境汚染研究室3
環境汚染研究室3

BFAR RO2新所長への表敬訪問および関連施設視察

2007年に高知大学で第1回を開催した黒潮圏科学国際シンポジウムが,2019年度にフィリピンでの開催となるため,高知大学で博士の学位を取得し,フィリピンの大学や研究機関に在籍する修了生で主催機関について検討してもらいました。 その結果,カガヤン州ツゲガラオにあるBFAR RO2が初めて主催することになったため,新所長に就任されたNelson B. Bien所長を表敬訪問し,日台比の連携の経緯を説明するとともに,改めてシンポジウムの主催を依頼しました。 その後,カガヤン川の特産の一つであるカワボラの一種Ludongを対象にした共同研究の可能性について,検討するためカガヤン州北岸にあるBFAR RO2の施設等の見学に行きました(写真は,修了生のEmma L. Ballad博士の仕事に付いて行ったクラベリア市役所の様子と魚介類の研究施設で養殖している稚ナマコ)。 また,用件を済ませてビコール州レガスピに向かう途中のマニラ空港で8月17日。に滑走路を外れた中国厦門航空の飛行機が滑走路の横に置いてあったので,撮影してみました(幸いなことに死者はいなかったようです)

Bien新所長
Bien新所長

BUTCでの実験セミナー

ビコール大学タバコキャンパスが2017年より整備を計画してきた基礎的なバイオテクノロジー研究室(DNA分析)の内装や機器納入がかなり遅れながらも整いつつあったので,実験セミナーを企画しました。

Plutomeo M. Nieves博士による講演
Plutomeo M. Nieves博士による講演
実験装置
実験装置
実習の様子
実習の様子
Fiesta
Fiesta

パルティド州立大学カラモアンキャンパス視察

パルティド州立大学の7キャンパスのうち,メインキャンパスから最も遠いカラモアンキャンパスを訪問しました。 カラモアンは,南カマリネス州の空の玄関口であるNaga空港(Pili)空港から,整備状況の良くない道路を多く含み120kmの道のりということから,開発の手があまり入っていない景勝地となっています。

南カマリネス州Presentacionから見たマヨン山
南カマリネス州Presentacionから見たマヨン山
ゴアキャンパスの国際連携室2
ゴアキャンパスの国際連携室1(建設中)
ゴアキャンパスの国際連携室2
ゴアキャンパスの国際連携室2(建設中)と
Raul G.Bradecina学長 (高知大学で学位取得)

カタンドアネス州立大学表敬訪問および視察

2018年10月より若手教員(Kristian Aldea氏)が高知大学黒潮圏総合科学専攻に入学予定のカタンドアネス州立大学メインキャンパス(ビラクキャンパス)に表敬訪問しました。 また,島の西部にあるAgoho海洋保護区(MPAMarine Prected Area),黒潮圏総合科学専攻の新保輝幸教授と伊谷行准教授等を招聘して9月下旬に開催予定の論文執筆セミナーの会場であるAmenia Beach Resortや大学の淡水養殖池等を訪問しました。 。

教職員との集合写真
教職員との集合写真

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バタンガス州立大学の表敬訪問(2018年3月)

黒潮圏総合科学専攻で実施している「国費留学生優先配置プログラム」の第1期生として2017年9月に修了したJavvee A. Saco博士がセンター長を務めるバタンガス州立大学メインキャンパス(バタンガスキャンパス)内のVIP-CORALS(ヴェルデ海峡海洋生命研究センター)を訪問し,研究開発担当のAlbertson Amante副学長等と教育および研究ネットワーク構築に関して情報共有しました。 また,学部生へ高知大学で行なっている研究を紹介しました。

Jayvee A. Saco博士
Jayvee A. Saco博士
講演の様子
講演の様子
お土産
お土産
副学長等との情報共有の様子
副学長等との情報共有の様子

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アルバイ州およびレガスピ市の環境関連事業に関する情報収集(2018年3月)

自然の恵みを守り、かつ合理的かつ持続可能に利用するためのユネスコのプログラムであるMan and Biosphare(「日本MAB計画支援委員会」サイト参照)に採択されているフィリピンアルバイ州の状況について取材するため,Pacific Blue Diveの中野譲二さんの紹介でレガスピ市で聞き取りを行ないました。。

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フィリピンパルティド州立大学との交流協定締結式典(2018年2月)

2017年3月の初訪問依頼,パルティド州立大学との学術研究の交流促進のために交流協定の締結について手続きを進めてきました。2017年12月に締結の準備が整ったので,黒潮圏総合科学専攻の新保輝幸教授,国際交流室の山脇由子さんとともにパルティド州立大学メインキャンパス(ゴアキャンパス)を訪問し,調印式に出席しました。。 調印式の後は,新保教授と私の講演を行ない,その後は環境科学科のあるサンミゲル湾岸のTinanbacキャンパスやHimoragat川の河口付近のマングローブ植林を視察しました。

調印式前のミリエンダ
調印式前のミリエンダ
BU
調印式の様子
BU
教育・研究の交流プランに関する講演

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台湾東部台東および花蓮の海洋深層水関連施設の視察(2018年1月)

台湾南部の屏東県の台湾国立海洋生物博物館でのサンゴ胚のサンプリングの打ち合わせ後,台湾東部の台東県と花蓮県を訪問し,高知大学黒潮圏総合科学専攻修了生の黄秉益(Ping-Yi Huang)博士の案内で海洋深層水関連施設の視察を行ないました。 黄さんが勤務する財團法人石材暨資源產業研究發展中心が関わっている台東県の経済部東部深層海水創新研發中心の視察の後,花蓮に移動し,。

黄秉益博士
黄秉益博士

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ビコール大学バイオテクノロジー推進会議企画・発表(2017年12月7日,8日)

ビコール大学(BU)(タバコキャンパス)では2017年になって,遺伝子実験用の機器が導入され始めました。フィリピン大学や日本の大学で遺伝子実験を経験したスタッフ以外も新たに実験を計画して研究を進められるよう,ビコール大学研究コーディネーターのAlex Camaya博士(高知大学で博士の学位取得)と協働して,講演および講習を企画しました。

まず,Maria Oronanタバコキャンパス長が開会の挨拶をされました。タバコキャンパスだけでなくメインキャンパスのあるレガスピや農学部のあるギノバタンキャンパスからも関連するスタッフが参加するとともに,食品加工学科の学生も聴講していました。まだ,実験機器がすべて揃ったわけではないので,日本で実験の様子を動画に撮影して,それを上映しながら説明するとともに,実験の原理についてもホワイトボードを利用して解説しました。

BUタバコキャンパスのオロナンキャンパス長
BUのMaria Oronanタバコキャンパス長
BU
BU"ConBio"講演
BU
BU"ConBio"講演

会議の数日前に,遺伝子増幅装置,ゲル撮影装置およびマイクロピペットのセットが搬入されていたので,それぞれの装置でできることや使い方などの講習を行いました。また,遺伝子実験は一般的な化学実験よりも微量の液体を扱うことが多いことから,蒸留水を使ってその量を実感してもらいました。最後に建物の入り口で参加者全員の集合写真を撮影しました。

機器に関する講習
機器に関する講習
参加者の集合写真
参加者の集合写真

マヨン火山は,ビコール大学のあるアルバイ州で最も有名な観光スポットの一つです。これまでの訪問ではほとんど頂上を拝むことはできませんでしたが,今回は天気に恵まれて帰りの飛行機に乗る前の滑走路から全体を撮影することができました。

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ビコール大学水圏生物資源フォーラム参加(2017年10月25日,26日)

ビコール大学タバコキャンパスのAntonio Mendoza教授の企画により,ビコール大学水圏生物資源フォーラムがレガスピ東キャンパスで開催されましたので,参加して発表してきました。

会場となった側品加工研究開発施設は新築で,一部の部屋はまだ何も什器類が搬入されていませんでした。この建物には食品加工に関する研究開発を行うための部屋がありましたが,まだ十分に設備が導入されていませんでした。将来が楽しみです。

BU食品加工研究科初施設(フォーラム会場)
BU食品加工研究開発施設(フォーラム会場)
BU食品加工室
BU食品加工室

フォーラムでは,ビコール大学だけでなく,農業省漁業・水産資源局(BFAR)第5支所,世界自然保護基金(WWF)やパルティド州立大学からの発表者も参加し,大学院生も含めて多くの発表がありました。

フォーラム発表(Prof. Antonio Mendoza)
フォーラム発表(Prof. Antonio Mendoza)
フォーラム発表(Mr. Ronnel Dioneda)
フォーラム発表(Mr. Ronnel Dioneda)

このキャンパスには,ビコール大学の研究開発センターがあり,副学長のVictor Soliman博士(高知大学で取得)や研究コーディネーターのAlex Camaya博士(高知大学で取得)などがここで活躍しているということでした。

BU研究開発センター
BU研究開発センター
BU研究開発センター内部
BU研究開発センター内部

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ビコール地方4大学訪問(2017年8月28日-9月5日)

ビコール大学研究コーディネーターのAlex Camayaの企画により,ビコール大学研究推進セミナーが開催され,講演を依頼されたので参加しました。また,7月に高知大学で開催された第11回黒潮圏科学国際シンポジウムには,7名のビコール地方の州立大学長や副学長に参加していただいたので,そのいくつかへお礼ついでに訪問してきました。

ビコール大学(BU)タバコキャンパスに訪問したところ,タバコ市内の医療・看護系の私立だ学Amando Cope College(ACC)との連携を模索しているということだったので,理事長等とビコール大学関係者とともに会食をしました。ACCのスタッフは講演にも聴衆として参加されていました。右の写真は発表証明書を受け取っているところです。これはフィリピンの大学等の習慣のようです。

BU, ACC関係者との会食
BU, ACC関係者との会食
講演後の様子
講演後の様子

フィリピンの中でも黒潮源流域に最も近い島カタンドネアス島に渡り,カタンドネアス州立大学(CatStateU)へ訪問してきました。San Andres港へはMinerva Morales学長直々にお出迎えいただきました。7月に高知に来られたJimmy Masacga博士や第1回さくらサイエンスプランで高知に来たKristian Aldea氏にVirac市内やキャンパス内を案内してもらいました。また,Lily Custodio研究担当副学長にも面会してきました。

CatStateUメインビルディング正面玄関
CSUメインビルディング正面玄関
CatStateU副学長との面談
CSU副学長との面談

最後の訪問地であるパルティド州立大学(PSU)を訪問する際,Raul Baradecina学長とともに南カマリネス州の州都ナガにあるビコール州立科学技術大学(BISCAST)のRichard Cordial学長を訪問してきました。パルティド州立大学メインキャンパス(ゴアキャンパス)ではセミナーが開催され,Raul Baradecina学長と私の講演が行われました。

BISCASTの構内
BISCASTの構内
PSURaul Baradecina学長の講演
PSURaul Baradecina学長の講演

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パルティド州立大学&ビコール大学セミナー(2017年3月4日-10日)

パルティド州立大学およびビコール大学で研究内容の紹介を行いました。パルティド州立大学(PSU)は,南カマリネス州GOAにメインキャンパスがあり,その他州内に6か所のキャンパスを持つ総合大学です。訪問した日はちょうど創立記念日で,多くの学生がキャンパスにいました。写真はイベントの休み時間にグラウンドの横で休憩しているところです。

PSUメインビルディング正面玄関
PSUメインビルディング正面玄関
PSUグラウンド
PSUグラウンド

PSUでは,教員向けのセミナーを行ないました。高知大学の諸岡慶昇名誉教授もご講演予定でしたが,のどの調子が悪くまたの機会にということになりました。セミナーには学長や副学長,多くのスタッフにご参加いただきました。

PSU講演後集合写真
PSU講演後集合写真
BU講義
BU講義

ビコール大学(BU)では,水産および食品加工の学部生を対象に,造礁サンゴのタンパク質解析に関わる基本的な分析技術の解説などの講義を行ないました。

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フィリピン・台湾等の若手研究者の招へい事業
 -「さくらサイエンスプラン」プログラム-

科学技術振興機構(JST)では,2014年度より,優秀なアジア地域の青少年が日本を短期に訪問し,未来を担うアジア地域と日本の青少年が科学技術の分野で交流を深めることを目的とした「さくらサイエンスプラン」プログラムを実施しています。高知大学黒潮圏総合科学専攻では,フィリピンおよび台湾の若手研究者を中心に,毎年10名の若手研究者を招待し,高知大学の研究室,実験機器の視察,高知県内の様々な施設などを視察し,見聞を広めてもらう活動を続けています。

2017年度事業(2017年7月21日-30日)

2017年度事業では,黒潮圏総合科学専攻がフィリピンや台湾の協定校と持ち回りで開催している第11回目国際シンポジウムや2014年度から毎年3名の国費留学生を受け入れるプログラム「黒潮圏の持続型社会形成を目指す人材育成プログラム」により受入れている第1期フィリピン人留学生の学位論文公開審査会への出席を含めて,最先端の技術や研究動向に触れるとともに、分野横断型教育研究について理解することを目的としました。

高知大学の各キャンパスの研究室や施設の見学や,博士課程の公開審査会,シンポジウムむ出席などの大半のスケジュールが終わった後,室戸に赴き,ジオパークや海藻の養殖施設の視察を行ないました。

高知市内の宿泊先を早朝に出発し,2時間ほどかけて室戸市立東中学校跡地にの室戸世界ジオパークセンターを訪問し,研究員の方からジオパークの説明を受けました(写真下)。

朝のひととき(高知パレスホテル)
朝のひととき(高知パレスホテル

話を聞いた後,室戸岬へ移動し特殊な地形を目の当たりにしました(写真右)。

その後,室戸岬の西側に位置する道の駅「とろむ」横で行われている海藻養殖施設を見に行きました。この施設は高知大学大学院博士課程黒潮圏総合科学専攻に在籍中の蜂谷潤さんが経営しており,開発までの道筋や現在の生産状況について説明してもらいました。また,目玉商品の乾燥スジアオノリを試食させてもらい,おいしかったので,多くの参加者が購入して帰りました。(写真左)。

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2016年度事業(2017年1月16日-23日)

2017年1月17日~1月22日の日程で「持続型社会の構築を目指した沿岸・海洋管理研究最前線」をテーマにして、フィリピン・台湾から5名ずつ計10名の大学院生・若手研究者を招へいし、高知大学を中心に科学研究の最前線を見学・体験してもらいました。

高知の滞在期間中に各キャンパスのいくつかの研究室や海洋生物研究教育施設や海洋コア総合研究センター等の施設を見学しました。

岡豊キャンパスでは,分子細胞生物学研究室や実験実習機器施設の様々な機器を見学し,技術職員の方からフローサイトメーターの原理やそれを利用した研究成果について説明を受けました(右写真)。

また,宇佐の海洋生物研究教育施設から海洋調査実習船「豊旗丸」に乗って,土佐湾のクルージングに出ました(下写真)。

フローサイトメータの解説(岡豊)
フローサイトメータの解説(岡豊キャンパス
土佐湾クルージング(宇佐)
土佐湾クルージング(宇佐海洋生物研究教育施設
土佐湾クルージング(宇佐)
土佐湾クルージング(宇佐海洋生物研究教育施設

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すり身加工技術導入による人為的移入魚種の持続的利用と生態系保全の基盤形成
(2009-2011年度 文部科学省科学研究費基盤研究B)

調 査 の 概 要

キューバでは,1999年に食糧生産の目的で養殖用にヒレナマズが移入されましたが,2001年のハリケーンにより施設がダメージを受け, 世界自然遺産候補であるサパタ湿地等の自然水域に流出しました。この調査研究では,キューバ各地の自然環境に広がったヒレナマズの食利用により, 資源保全の一端を担えるかどうかに着目し,キューバの魚の嗜好調査,ヒレナマズ肉加工品の試作品の試食や 現地での漁獲,流通,加工に関する実態調査等を通じて検討しました。

ヒレナマズはキューバ人にとってよく知られているものの食料としての普及については十分といえない状況でした。 サパタ湿地地区では,ヒレナマズの加工を行なっていましたが,その実態は衛生面と作業効率の面から改善の余地が大きいとおもわれました。 現地でのヒレナマズ肉の製造実演等を行ない,関係者の理解度を高めてもらうとともに, サパタ湿地地区の地域資源としての活用法について,自発的な検討が少しずつ始まるところまで進みました。

背 景

キューバは経済依存していたソ連が崩壊したことにより,1990年代に深刻な食糧危機を迎えました。 農業生産については都市型有機農業システムの導入により,持続型食糧生産システムの構築を実現し, 世界的にも有名になっています。一方,動物性タンパク質源の生産・供給についてはかつてのレベルに届かず, その対策の一つとして高成長,高環境耐性(飼育が容易)等が特徴のヒレナマズを導入しました。

しかし,豊富な自然への配慮や国民への食料として受け入れについては,検討が十分だったとは言えない状況にありました。

調 査 地

ヒレナマズの繁殖により生態系の撹乱が懸念されているサパタ湿地は,首都ハバナの南東約170kmに位置しています。

国内で最も人口密度の低い地域であるサパタ湿地地区の人口は約9,400人,中心地であるPlaya Largaに加え, Playa GironおよびCayo Ramonaの3つが主な集落です。

サパタ湿地は,ラムサール条約やユネスコエコパーク登録湿地であり, 世界自然遺産の暫定リストにもリストアップされています。様々な動植物の固有種に恵まれていますが, 現在ではシュノーケリングで簡単に見つけることができるほどヒレナマズが繁殖しています。

実 施 内 容 1(水産食品の嗜好調査)

魚の摂食頻度,好まれる魚種,ヒレナマズに関する認知度等についてアンケート調査を実施しました。 また,現地で調達したヒレナマズ肉でフィッシュボールや野菜を入れたさつま揚げを作製し, 日本で市販されている様々な水産加工食品とともに食味試験を行ないました。

その結果,魚を好む対象者は多かったのですが,価格が高いと感じていることや摂食頻度が低いことが分かりました。 主に海産の魚介類を好む傾向がありましたが,ヒレナマズは淡水魚として唯一好きな魚種に挙げられていました。

日本製の煉り製品については,平均点以上の評価は得られたものの, 現地で試作したヒレナマズフィッシュボールやさつま揚げの方が好まれた。

その他の日本製水産加工品の試食では概ね高評価を得たことから, 現地ではなじみのない様々な加工法の適用による水産加工品の普及が期待されました。

実 施 内 容 2(サパタ湿地地区におけるヒレナマズ利用に関する実態調査)

移入ヒレナマズの出現以来,小規模ながら実施されているヒレナマズ漁や その流通・加工の実態について聞き取りや視察による実態調査を行ないました。 また,現地で産業化を望む意見があったことから,製造の実演を通した事業化について提案しました。

サパタ湿地地区の観光客向けレストランでは,ヒレナマズのフィレーステーキが提供されていましたが, 料理の質の改善の余地が多いと思われました。ヒレナマズ加工場での処理では衛生面や作業動線等で, さまざまな問題が見出されました。おいしい製品を作るためには原材料の品質を高めることが不可欠ですので, その基本的手法である清水馴致の重要性について認識が高まったようです。

また,プラント建設の相談を受けましたが, 現地でまとまっている希望について聞き取り,簡易な製造計画を提案するにより規模が合わないことを示すことができました。

課 題 と 将 来 展 望

キューバにおける魚の供給量や消費量は決して多くないのですが,国民はヒレナマズを含めて魚を好まないわけではないことがわかりました。 しかし,バラエティに富んだ魚介類が入手可能で多様な加工法を編み出してきた日本とは,文化,技術,国民の意識等が根本的に異なると感じられました。

水産加工や商品開発技術に加え,従事する人材育成についても,改善が必要と思われる点が多かったのですが, それと同時に日本の技術や考え方をそのまま持ち込んでも定着しないという感触も得ることができました。

四方を海に囲まれている点で日本と似た環境のキューバにおいて,食料の安定確保や国民の食生活改善に加え, 貴重な自然環境の保全を念頭に置いた新たな水産学を両国の協働により構築することが最も適切な解決法であると思われました。

本 プ ロ ジ ェ ク ト の 実 施 に つ い て

本プロジェクトは,2009-2011年度文部科学省科学研究費(21405003),2008年度笹川科学研究奨励賞(20-632K), 高知大学国際交流基金,高知大学大学院黒潮圏海洋科学研究科長裁量経費および高知大学黒潮圏総合科学専攻長裁量経費のサポートを受けて実施されました。

また,高知大学農学専攻で修士論文研究に従事した山本悠氏,サパタ湿地地区での調査に全面的な協力をいただいたAndres M. Hurtado氏, 水産加工に関する技術サポートや助言をいただいた吉富文司氏をはじめ, 高知大学の中村洋平,堀美奈,大谷和弘,山岡耕作,髙橋正征の各先生方のお力添えをいただいています。

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