Laboratory of Analytical Chemistry
Faculty of Education
Kochi University

高知大学 教育学部 分析化学研究室西脇研究室

研究テーマ3 科学捜査を用いた理科教材

科学捜査技術を用いた理科教育教材の開発

 2020年から、学習指導要領の改定、大学入学共通テストの実施がスタートし、暗記中心から思考力が問われる教育に大きく改革されます。この暗記から思考力への改革は、明治以来の教育大改革と言われています。理科離れは深刻で、科学技術で立国している我が国を支える理系人材が減少しています。これまでの理科教育は暗記が中心であったため、学校現場での観察・実験の授業数は非常に少なくなっていました。しかし、これからは理科の思考力が求められることから、観察・実験の授業数は大幅に増加することが予想されます。
 事件は身近な物質が証拠試料になることから、科学捜査における化学分析(鑑定)の対象は、全てありふれた身近なものです。理科教育でも、身近なものが教材になります。従って、科学捜査では身近なものを検査・分析(鑑定)する豊富な技術が開発されています。これらはあまり知られていませんが、身近な物質・現象を視覚的に明瞭化する有効な理科教材になりうる技術がたくさんあります。理科離れを抑止する具体的な教材を提案していきます。
 これまでに、自動車塗膜片と単繊維について、教材を開発しました。自動車塗膜片のメッキを金属イオンの系統分離によって可視化しました。また、単繊維の断面を学校で入手できる安価な機材で明瞭に観察することに成功しました。

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