高知平野の地盤の沈降と浸水

図31.高知市市街地周辺の標高図(データ:国土地理院 基盤地図情報、
数値標高モデル5mメッシュ、作図:ArcGIS 使用)
高知平野では、津波だけでなく地盤沈降によって広い範囲で浸水が予想されます。この図は浸水予想図ではなく標高図ですが、標高の低いところほど浸水の可能性は高いと考えて間違いはありません。浦戸湾の奥部では、孕(はらみ)の所で地形が狭まっているため高い津波は入ってきませんが、入ってきた津波はなかなか出て行かず、湾内は長時間海水面が高い状態が続くと予想されています。
昭和の南海地震では1m程度地盤が沈降したといわれていますが、海面よりも相対的に低い土地では、堤防に小さな破壊が一つでもあれば重力に従って海水が流入します。大きな津波が高知の市街地まで到達するには十数分かかるといわれていますが、海水の流入は地震後すぐに始まります。